少子化と高齢化の流れに伴い、従来であればとっくに現役を退いて隠居生活を送っていたであろう高年齢の人なのに、いまだに労働参加をしている人が急増していると言われます。
供給者の都合だけでなく、そうした需要が潜在的にあり、社会的な期待も高まってきているのかもしれません。
定年後も働き続ける・・・ということはもはや「当たり前」になりつつあり、実際、70歳男性の就業率は46%にものぼるそうです。
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年齢も70歳を過ぎ、仕事をしなくなって日々悠々自適に過ごすようになれば、頭の中にあるのは「食べることと眠ること」がおそらく中心になります。
そして、その「食べること+眠ること」に共通しているのは「面倒くさくないこと」です。
人は、歳をとるごとに「面倒なことは避けたい/したくない」と思うようになります。
高齢になれば、医療費などの特別な費用を除けば、生活をするのに必要なお金は現役時代よりも少なくなります。
どこにも旅行に出かけず、自宅(持ち家)でのんびりと過ごすだけなら月に20万円~30万円もあれば生活は成り立ちます。
つまり、年収250万円でも生きていけるということです。
毎月の生活費が現役時代とは違って20万円程度にまで低下すると仮定し、かつ、公的年金を月10万円とすれば、不足する金額は月10万円くらいです。
すなわち、70歳以降で毎月稼ぐべき金額は現役時代の数十分の一の「月10万円程度に下がる」という見方もできます。
蓄えが十分ある人は働かなくても何とかなりそうですし、これくらいの金額であれば70歳を過ぎても簡単なアルバイト等で何とか稼げるような気がします。
ただし、アルバイトの業態としては主に肉体労働が中心になるでしょうし、70歳前後はまだ体力的に可能だとしても80歳近くになってくると結構キツイかもしれません。
もう一つ重要なことは、「病気やケガで医療費が必要になるリスクを勘案しておかなければいけない」ということです。
こればっかりは誰にも正確なことがわかりません。
わからないけども、リスクを承知したうえでそれなりの備えをしておくことも大事です(何もなければその分だけ生活の可処分金額が増えます)。
いずれにしても、こうした自分の将来をあらかじめ想定したり、ライフプランを練って準備をしておくことが大事だと思います。