たとえばテニスの試合で、プロ選手とプロ選手が試合をするときと、素人が素人と試合をするときとでは、勝負が決まる原因は別モノです。
プロ選手同士の場合だと、勝負が決まるのはサービスエースとか強烈なスマッシュなど、「勝者の優れたプレー」で決まります。
これが素人同士の試合になると、「敗者のお粗末なプレー」が原因となって勝負が決まります。
ネットに引っ掛ける、空振りする、大きくコートを外れたボールを打つ・・・などです。
勝負を決する優れたプレーをして自ら勝ちをもぎ取るのが「勝者のゲーム/試合運び」であり、ミスだらけの劣ったプレーで相手に勝ちを譲ってしまうのが「敗者のゲーム/試合運び」です。
→ 素人と試合をするときは、何も自分が優れた打球を返す必要はありません。
ただひたすら相手コートに球を返せば、相手が自滅して、自分で勝手に敗けていってくれます。
資産運用も、これと似ています。
「勝者のゲーム/試合運び」をする必要はありません。
「敗者のゲーム」の発想で十分うまくいきます。
自分が何か画期的な手法を開発したり、急騰する株式銘柄を見つけたり、株価が2倍3倍になる隠れたお宝銘柄を探したりすることはまったくもって重要ではありません。
大事なのは「負けないこと」であり、自分は「敗者のゲーム/試合運び」のコートに立っていると思うことです。
そして、ひたすら「大負けしないように」丁寧に打球を相手コートに返すがごとく、過剰なリスクをとらずに無難な選択をして資産を減らさないように心がけると良いです。
言い換えると「ローリスク」をいつも念頭に置いておくことです。
ローリスクなのでリターンも「ローリターン」になりますが、それで構わないと思うことが大事です。
投資・資産運用は「勝者のゲームではなく敗者のゲーム」だと割り切ってとらえることができると、投資・資産運用で市場(マーケット)から退場することはほぼなくなります。
それが初期段階でマインドセットすべき、一番重要なことだと思います。