営業の世界には「キャラクター営業」という言葉があります。
営業マンが商品の優位性や特徴をもとに販売するのではなく、「自分自身の性格や得意技や趣味といった属人的な魅力で販売・契約を行なうこと」を指します。
つまり、それはAさんにしかできない営業手法であって、他のBさん、Cさん・・・には決してできないやり方だというわけです。
私はキャラクター営業が一概にいけないとは思いませんが、その人が出世を望んでいて、将来リーダーの職位に就きたいという意思があるのなら、止めたほうが良いと思っています。
なぜなら、キャラクター営業ではリーダーシップを発揮することはできないし、リーダーになって部下を指導・育成することもできないからです。
また、残念かなキャラクター営業には越すに越せない「賞味期限」があります。
いつかその日が訪れます。
そして、その営業マンは成績をガクッ!と下げます。
キャラクター営業は、ある意味ではお客さまにかわいがってもらって売上・契約を頂戴するようなものです。
お客さまが営業マンよりもかなり年上で、人生の達人であればかわいがってもらえます。
でも、年を追うごとに営業マンも歳を取ります。
その結果、いつしか営業マンのほうがお客さまよりも年上・・・というときが必ずやってきます。
年下のお客さまに、見ず知らずの年上営業マンがかわいがられる・・・なんてことはまずありません。
キャラクター営業よりも王道の営業手法で活躍することを心がけるほうがベターです。
それは、単に今だけの成績を求めて営業するのではなく、将来自分がリーダーになったときに部下指導をするための勉強・修行だと思って行なうところに意義があると思います。
賞味期限付きの手法より、普遍的な手法を選ぶほうが、人生は安泰だと思います。