不動産投資でよく出てくる言葉の一つに「フルローン」とか「オーバーローン」という言葉があります。
フルローンというのは、購入する不動産物件価格の満額分を融資でまかなうことを指します。
オーバーローンというのは、フルローン+諸費用分までのすべてを融資でまかなうことを意味します。
不動産物件を購入すると、物件購入価格の他に、仲介手数料や、購入後の登記費用や、その後の不動産取得税などが必要です。
それらすべての諸費用を銀行融資でまかなうとはすなわちどういうことか?・・・と言うと、「自分の手持ち資金は0円で不動産投資ができる(不動産を購入できる)」ということです。
つまり、「自分のお金を1円も使わずに家賃収入を得られる」ということです。
これって、単純にスゴイ!ことだと思います。
もう一度言います。
自分のお金を1円も使わずに毎月家賃収入が入ってくる・・・これってスゴイ!ことだと思います。
・・・・・・・・・・・・・・
フルローン/オーバーローンに関しては、当然リスクもあります。
一番は「返済リスク=返済持続性リスク」です。
簡単に言うと、ちゃんとローンの返済を毎月していけるのか?・・・ということです。
フルローン/オーバーローンの場合は、必然的に毎月の返済金額は高くなります。
そのため、毎月の家賃がキチンと入金され、そこから返済をしてもなお手元にお金が残る・・・という構図になっていることが最重要です!
そして、多少の空室が生じて家賃収入が若干減少したとしても、それでも毎月キチンとローンの返済ができる!・・・という構図になっていることが重要です。
この構図を購入時の最初の段階で作ることができていなければ、その投資は大変キケンだと言えますし、やってはいけないと思います。
もう一つ、フルローン/オーバーローンを活用するときの要注意ポイントとして、こんなことが挙げられます。
それは「実勢相場より安い価格で物件を買い、常にローンの残債以上で売却できる状態にしておくこと」です。
この条件が満たされていれば、最悪の最悪の場合でも(ローンの返済ができないほど空室になった場合など)、その物件を売却して、その売却価額から返済すれば事足ります。
物件を売却して残債を支払おうとしたときに、残債額のほうが多い!・・となると、一気に家計が破滅です。
そうならないためにも、どうしても「相場より安い価格で物件を買うことが肝要であり、常にローンの残債以上で売却できる状態にしておくこと」が大切になるわけです。
フルローン/オーバーローンを扱える人は限られた人かもしれませんが、投資ではリスクをできる限り排除もしくは軽減することが重要です。
いたづらにフルローン/オーバーローンに手を出すのではなく、キチンと戦略をもって手を出すことが大切だと思います。