内閣府の「国民生活に関する世論調査」(平成28年度)によると、およそ7割の人が日常に不安を持っていて、その原因のほとんどが「現在の収入や資産」「老後の生活設計」「今後の収入や資産の見通し」など、お金の問題・・・だそうです。
まあ、そうだろうな・・・と思います。
お金のことで不安を持たない人はまずいない!と思うからです(ちなみに今から30年前の昭和61年度の調査では「お金に対する不安」は現在の半分以下だったとか)。
お金の問題とはすなわち「収入の多寡の問題」です。
貯蓄額の問題ではありません。
貯金がまったくなくても、毎月お金が安定して入ってくることが約束されているなら(たとえば年金など)、人は別に不安にはなりません。
ところが、そうした約束はほとんどなく、あっても金額が満足のいく金額ではないところに(年金もそうです)「問題」があります。
そして、「問題」とは「理想と現実のギャップ」です。
問題を解決するには、現実を理想の状態に近づける方策を練ることが必要です。
問題を「将来の収入がなくなること」に当てると、解決法は「それに備えること」になり、すなわち「貯金」になります。
これは多くの人が発想する道順です。
一部の人は別の発想をします。
問題を「将来の収入を安定化させること」に当てます。
すると、解決法は「将来もお金が入ってくる何らかの仕組みを持つこと」となり、すなわち「権利収入を持つこと」になります。
ちょっと穿った見方をすれば「貯金」に焦点を当てるのは「お金に自分がコントロールされている状態」です。
「権利収入」に焦点を当てるのは「自分がお金をコントロールする状態」です。
将来の収入を「増やす」ことに意識を向けることが大切だと思います。
そのためには、公的年金に代表されるような「安定してお金が入ってくることが約束された何か」を自分の私的年金として構築し、仕組みとして持つことが大事だと思います。