
たとえば、サラリーマンが稼いだお金のうち200万円を毎年単純に貯金していくと、5年後には1000万円となり、10年後には2000万円となり、15年後には3000万円となります。
これを50歳から始めたとして、65歳(定年退職時)にはほとんど3000万円が現金で手元にあることになります(預金利息はたいしたことがないのでここでは割愛します)。
これを5年後の1000万貯まったところで、ちょっとだけ方向転換させてみます。
→ その1000万円で中古ワンルームマンションを購入し、不動産投資を始めたという設定にします。
また、実質利回りを年10%とします。
すると、6年目以降は毎年10%の利回りで家賃収入が入ってくることになり、その額は年間で100万円です。
6年目からは従来の毎年200万円の貯金に加えて、家賃収入100万円を貯めることができます。
すなわち、毎年300万円を貯めることになり、10年後(60歳時)には300万円×5年間=1500万円のお金が貯まっています。
そして、ここでも、この1500万円を元手に年10%の実質利回りで不動産投資を行なうと仮定すると、11年目以降は新たに毎年150万円の家賃収入を得られることになります。
それまでの毎年の貯金額と足すと、11年目からは毎年300万円+150万円=450万円のお金が貯まることになり、11年目~15年目にかけては450万円×5年間=2250万円の貯金が手元にあることになります。
ここでもう一度おさらいをすると、50歳から毎年200万円だけを貯金してきた場合は65歳時点で「現金3000万円」があるだけですが、5年後・10年後に不動産投資を行なったことで、65歳時には「現金2250万円と毎年450万円を生み出す不動産」があることになります。
現金3000万円と2250万円の差である「750万円」は、あと2年もすれば家賃収入でその差は埋まります。
つまり、67歳以降は形勢逆転して、不動産投資をしていたときのほうが手元に残っているお金は多くなっていきます。
何より、サラリーマンが退職・リタイアして労働市場からの収入が0円になった後でも、「毎年450万円の収入があること」は大変心強くありがたいことだと思います。
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もちろん、これらは理想論/机上の空論であって、実際にはマンションを賃貸に出しても空室(退去)が生じる月が起こり得ますし、利回り10%を15年以上も継続して得られ続けるとは限りませんので、上記のとおりの計算にはならないと考えたほうが無難です。
また、50歳から65歳まで毎年200万円の貯金をする・・・というのが現実的ではない人も多いと思います。
でも、概要を図る意味では十分です。
ここで言えるのは「ただお金を貯めるだけ」よりは「お金を貯め、ある段階で『増やす』に切り替える」ほうが、後々の長い目で見れば結局は手元に残るお金は後者のほうが多くなる・・・ということです。
自分が年間にいくらお金を貯められるか?・・・などをシミュレーションして、その貯金に加えて「不動産投資」をアレンジしてみると将来のマネープランが面白くなると思います。