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数年前、トマ・ピケティが提唱した『21世紀の資本』が流行りました。
これは次のような不等式で表されます。
「r>g」
r=資本収益率
g=国民所得の成長率
簡単に言えば、資産家は保有するお金を使ってさらに資産家になっていくけど、資産家でない人は働いて稼ぐしかなく、でも、経済全体の成長は遅いので資産家の人ほどお金持ちにはなれない・・・ということです。
さらに言えば、そこで生じた「貧富の差」はますます広がっていくだろう・・・ということです。
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すごく極端な例を言いますが、親がお金持ちで、遺産として10億円残してくれたとします(ここで相続税は無視して考えます)。
遺産を受け継いだ自分はいきなりお金持ちになります。
この10億円を仮に年利5%で運用できれば自分は一切働くことなく年に5000万円の収入を得られます。
一般的なサラリーマンの平均年収の10倍以上の金額を何の努力もなしに手に入れられるわけです。
じゃあ世界経済はどれくらいの成長率で動いているか?・・・といえば、この300年間、世界の経済成長率は年平均1.6%程度と言われています。
これがピケティが言うところの「r>g」です。
これでは格差が縮まるわけがありません。
むしろ広がる一方です。
ピケティは「このままだとやがては中産階級が消滅して完全なる2極化が訪れる」・・・と予想しています。
まあ、上記の例は極端なパターンですが、でも、「原資があれば、自分が働かなくてもお金に働いてもらうことで収入を得られる/自分も働けばさらに多くの収入を得ることができる」ということは成り立つと言えます。
すでに「r>g」の「r」の側に立っている人は問題ありませんが、そうでない人は今ここで学んだ瞬間から「r」の側に立つための行動を起こすことが大切です。
何もしなければ格差の「下側」に移行していく恐れがあります。
それで構わないという人は良いのですが、もしそうでないならやはり自分を変えていく努力が必要です。
基本的には
1..ビジネス/仕事で原資を稼いで貯める
2.長期視点に立った投資で原資を増大させるを繰り返していくだけ・・・です。
噛み砕いて言うなら「稼ぐ→貯める→増やす」です。
「原資」を稼ぎ、長期視点で「投資」して資産形成して「r」の側に立てるように意識を振り向けることが大事だと思います。