
世界を代表する日本の自動車メーカー・トヨタの発展の秘訣話はいろいろありますが、その一つがこれです。
「なぜ?」を5回繰り返せ!
何か問題が生じたとき、物事に失敗したとき、壁に突き当たって進めなくなったとき・・・は、「なぜ?を5回繰り返せ!」の発想が活きてくると思います。
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トヨタの元社長・張 富士夫氏は自身の若かりし頃のこんな事例を挙げておられます。
「昨日は予定の台数をつくることができませんでした」と言うと
1.なぜだ?
「この機械が故障したからです」
2.なぜだ?
「油漏れがしたらしいです」
3.なぜだ?
そのへんからもう答えられなくなって口ごもっていると「馬鹿もん!」と上司から雷が落ちるんです。
仕方がないから今度は故障した機械の工場へ行って、「なぜ油が漏れたんだ?」「なぜボルトが緩んだんだ?」と、「なぜ?」を5回、6回と繰り返すうちに「そうか、ここがまずかったのか」と真因に辿り着く。
そこで手を打つと二度と同じトラブルは起きないわけです。
一番まずいのは、ボルトが緩んでいるのを見つけた時にただ締め直しただけで済ませてしまうことです。
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上司の立場にある人は、部門で何かトラブルが発生して部下が報告に来たとき、決して「あぁ、そうか」で済ませてはいけないです。
「なぜ?」を5回繰り返すことで部下にも考える訓練をさせる、という意識を持つと良いと思います。
真因を追及・解消していかないと、後でまた緩んで同じようなトラブルを引き起こす恐れがあります。
だから、部下の成長と部門の発展のためにもこの「なぜ?」を繰り返すやり方はかなり有効です。
仕事に限らずプライベートにおいても同様です。
今月の家計が苦しい
1.なぜ? → お金を使いすぎたから
2.なぜ? → 外食をたくさんしたから
3.なぜ? → 後輩たちに食事を奢る機会が増えたから
4.なぜ? → 見栄を張りたかったから
5.なぜ? → 良い人と思われたかったから
6.なぜ? → ・・・・・・
そして、最後には「じゃあ、どうすればよかったのか?」と「今、やるべきことは?」という問いかけを加えると過去の過ちと自分の為すべきことが見えてきます。
1.なぜ?を5回繰り返す
2.じゃあ、どうすればよかったの?
3.今、やるべきことは?
これによって業務の改善は飛躍的に進むと思います。