人は「自分が一番/自分が大事」なので、他者と比較して自分のほうが優位に立っていると思えるときは心が安定していますが、逆に自分のほうが劣位に位置していると感じると不安・不快になります。
見知らぬ人と接するとき、特にまだまだ初対面に近いときは、相手がどんな人か探ろう(=自分のほうが優位に立ちたい)という気持ちが無意識のうちに強くなりがちです。
だから、初対面の人と親しくなりたかったら、そうした気持ちを逆手にとって早い段階で「自分の失敗談を披露する」のも手です。
そうすることで相手が自分より優位に立ったようにみせかけ、相手の心をほぐし緊張感を解くことができるからです。
ところが、世の中の人は(先に書いたように)自分のほうが優位に立ちたいと思う気持ちが強いため、ほとんどの場合逆の行為(←たとえば自分の成功談を話す)をする人が大半です。
自分の自慢話・武勇伝を披歴してしまうわけです。
一般的に人は自分の自慢話は大好きですが、他人の自慢話は嫌う傾向にあります。
親しくなりたかったら、お互いに失敗話を共有するほうがベターです。
会社内での研修期間でも、アイスブレイクの時間を利用して失敗話をみんなと共有するとグループ内では急速に距離が縮まり親しくなれます。
失敗や欠点をいたづらに隠す必要はありません。
むしろそれらは他人と接するときに武器となります。
それくらいの感覚でもっと自分に自信をもって、ヘンに自分を飾らず、謙虚にあるがままを晒すくらいで生きるほうが気がラクで平常心を保てると思います。