人間関係で厄介な問題の一つが、「ある問題が起きた時に逃げたほうが良いのか正面からぶつかったほうが良いのかが瞬時に判別つかない」ということです。
まあ、ほとんどの人は「逃げる」ほうを選びます。
それも選択的に逃げるのではなく、本能的にいつでもどんな状況でも必ず逃げる・・・というのが一般的な人だと思います。
幼い頃からそうした習慣が身に付いているのかもしれません。
ところが、社会人になって「人間社会/経済社会の中でドップリ浸かって生きていく」立場になったからには、そうしたクセをちょっと改めておいた方がベターです。
つまり、「選択的に逃げるのは良い」けど、反射的に逃げるのは避ける・・・ということです。
ある問題が起きた時点では、逃げるのが良いのか対峙するのが良いのかまだ分からない・・・のが当たり前です。
分からないのに逃げてしまうと、逃げてはいけない時に逃げてしまったしっぺ返しが近い将来に災難として降りかかってきます。
だから、その時点ではグッ!と思い踏みとどまって「待ち」の姿勢を取り、「冷静に判断する」という一手を組み込ませることが大切です。
新社会人になったばかりの人/社会経験の浅い人ほど、どういう状況の時には逃げて、どういう状況下では正面からぶつかるのか・・・をこれから訓練していく必要があります。
原則的に言えるのは「その出来事(問題)は自分がきっかけになっているのであれば決して逃げてはいけない」・・・です。
原因が自分にもある(自分にしかない)なら、これをスルーしたり、茶化したり、誤魔化したりして逃げたらアウトです。
これを少し広く考えれば、自分→自分の部門/自分の会社です。
自分(だけ)のことだったら分かる人も、これを拡大解釈して自分の部門・会社に広げると、途端に自分事ではない、という誤った考え方に陥る人がいつも後を絶ちません。
自分自身に限らず自部門にネガティブな影響がある事案では逃げてはいけない・・・と強く認識しておくことが大事です。
それができる人はタダのサラリーマンからビジネスマンに羽ばたいていける人です。
もっというと、既に「組織の長」の立場に就いている人であれば尚更のこと、この資質が必要です。
マネジメントに携わっている人は部下の仕事上の不平不満をスルーしてはいけませんし、積極的に問題解決を図ることが重要です。
上司と部下の信頼関係はこうしたところからも自然と生まれてくると思います。