世界各国の地域で経済がグングン成長していく一方で日本経済は逆にどんどん鈍化していると言われます。
かつての経済大国日本の面影はなく、いつの間にか世界経済から取り残され貧困化に向かっている感さえあります。
それでも、世界経済に引きずられて国内経済もインフレ傾向があるのは確かです。
インフレとは、物の値段が上がることです。
物の値段が上がると「同じ金額で買えるものが減る」ということが言えるので、インフレはお金の価値が下がることも意味します。
そんな中で、税金や社会保険料などの個人負担は上昇傾向にあり、マスコミ等で騒がれるように家計が苦しい世帯が多いのは間違いありません。
そんな中、岸田内閣は所得税減額等の施策を打ち出したわけですが、来年6月以降国民の心情・感情がポジティブに動くことを願うばかりです。
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Q. 仮に年3%のペースでインフレが進んだとすると、今手元にある1万円の価値はどうなるでしょうか?
10年後には7440円、30年後には4120円となり、50年後には今の1万円は2350円の価値となります。
つまり、今は1万円だけどその頃には今2350円で売っているものしか買えなくなっている・・・というわけです。
50年後というとピンとこないかもしれませんが、せっせと貯金に励み後生大事にお金を貯めた残高が今1000万円あったとしても、50年後には今の235万円分の価値しかない・・・といえば少しわかりやすいかもしれません。
さらに年金や保険も同様にインフレに弱いと言えます。
もらえる金額が定まっているタイプの財産にはすべて共通して言えることです。
死亡時1000万円保障の終身保険も50年後にもらうと現在価値にして235万円くらいの価値しかないわけで、そのときになってその事実を知るのはかなりショックかもしれません。
今40歳くらいの人が将来は毎月15万円の公的年金がもらえると目論んでいても、30年後には6万円程度の価値になってしまいます。
ちょっと悲惨な試算ですが、上記のとおりインフレが続くと仮定した場合理論的にはそういうことになります。
まあ、毎年3%のインフレが30年・・・50年とずっと続き、その間何もしないという前提条件は非現実的なので、そこまで悲観することはないと思いますが、でも、そうした事情・将来的読みをしておくことは大切です。
今自分がしている貯金/毎月かけている保険でお金を「貯める/残す」だけだとしたら、言い換えればそれは金額を「維持しているだけ」であり世界レベルで見れば価値が減少している恐れがあります。
お金は「稼ぐ→貯める」の次に「増やす」というステップを踏む意識が大事です。
厳しいことを言えば、お金を守るためにはインフレ率以上のペースでお金を「増やす」必要があります。
そのために私たちができることはやはり「投資」しかありません。
投資をすることがインフレから資産を守るための行動になります。
「持続的インフレの恐ろしい意味」を認識し、将来の老後に普通の生活を送るためにも、一般の人でもマネーリテラシーを身につけ投資を日常的に行なう必要があると理解することも必要だと思います。