不動産に「定価」はありません。
売り手と買い手の相対取引で価格が決まります。
上場株式のように取引所で多数の人が売買するものではありません。
取引所がないので紙媒体/Web媒体などを通じて、売却希望物件が売り主の希望売却価格で掲載され、それを見た購入希望者が申し込みを行う・・・という流れで話が進んでいきます。
まあ、将来的にはこうした流れも改革されて新しい流れが起きる可能性は高いと思いますが、今のとことはまだ昔さながらのやり方で流通しています。
買い手がたくさんいれば、掲載している価格で割と早く売買契約が成立しますが、そんな物件はほんの一部だけです。
多くの物件は、売買されないままずっと掲載されています。
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同じ物件が長きにわたって掲載されているということは、その価格では買い手がいない!ということを意味します。
それでも掲載され続けているのは、売り主が売り急いでいないから・・・それ以下の価格では売るつもりがないから・・・です。
本当にサッサと売ってしまいたい人であれば、価格を下げて購入者が手を挙げてくれるのを待ちます。
ずっと長く同じ不動産物件が掲載されていると、ある意味では売り主が強気でいることが窺い知れます。
今は価格を下げなくてもいずれ売れる時が来る!と信じている・・・と言えます。
国内の不動産価格は上昇傾向にあって東京オリンピックまでは強気の人が多いと言われています。
売り手市場から風向きが変わって買い手市場に転換する時がいずれ訪れると思いますが、今はまだその時ではないようです。
定点ウオッチングで、掲載物件価格の動向を見ることは、不動産マーケットの変化を読み取る良い勉強になると思います。