
権威というのは、形はないし、目にも見えません。
本当はあるのかどうかも分からないようなシロモノです。
でも、権威は確実に存在します。
なぜなら、人は権威のある人に近づいたり、話をされたりすると、とたんに自分では意図していないのに何かその人に従わなければいけないような気になるからです。
そのような気になってしまうとき、その人には権威が存在していると言えます。
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権力と権威は違います。
権力は、ある一定の組織(枠)の中でのみ通用する公的な力です。
Aという会社のX部長が持っている権力はAという会社内でしか通用しません。
Bという会社ではまったく通用しないわけです。
C国の大統領・首相が有している権力はあくまでもC国内だけで通じる力です。
それ以外の国ではその権力はモノを言いません。
対して、権威は組織を選びません。
どこへ行ってもそれなりに通用する私的な力です。
では、そうした権威を身に付けるにはどうすればいいか?
簡単に言うと、誰もマネできないくらいの圧倒的な実績を出す(残す)ことが権威を身に付けるコツです。
そして、それには重要なポイントが一つあります。
それは「権力を一切使わない(行使しない)」という条件の下で、実績を出すということです。
権力を使って何かを成し遂げることはカンタンです。
でも、それでは権威は身に付きません。
権力を有しているかいないかは別として、とにかく権力を一切使うことなく実績を出す(出せる)からこそ、その人には権威が宿るわけです。
そこにいるだけで目には見えないエネルギーが滲み出ていて、知らずに触れると不思議と抗えなくなってしまう・・・そんなエネルギーが権威です。
権力は誰か(組織)が与えた公的な力ですが、権威は自分自身が醸し出す不思議な力ですから、権力を使っては身に付くハズがない!ですね。