子どもが小さい頃、宝探しゲームをやりました。やり方は簡単です。
親が家の中に子どもが喜びそうなお菓子やおもちゃなどを「宝」として隠しておき、子どもがそれを探し当てたら子どものものとする・・・というゲームです。
大事なことがいくつかあります。
まずは、ある日突然に子どもに伝えるということです。子どもが家にいる時間を見計らって、外から電話をして「家のどこかに子ども宛ての宝物(贈り物)を隠したこと」を伝えます。
見事に探し当てたら電話をかけてよこすように言っておきます。
・・・・・・ほどなく探し当てて、喜びと興奮の電話が子どもからかかってきます(見つけやすいところにわざと隠しておきます)。
ここで第2の大事な点があります。
こう言います。
「実は宝物は1個だけではなくて3個隠したんだよ~」と。
子どもはますます興奮して宝物を探し始めます。そして、しばらくするとまた歓喜の電話がかかってきます。
子どもはとても喜んでいます。そこで第3の大事なポイントです。
こう言います。
「本当は3個ではなくて5個隠したんだよ~」と。
子どもは三度トレジャーハンターと化して、家の中に隠された宝物を探し始めます。
なかなか残りの2個が見つかりません。
当然です。
難易度を上げて、見つけにくいところに隠してあるからです。
でも、子どもは「あと2個がどこかに必ず隠されていること」をわかっています(信じています)から、あきらめずに探し続けます。
確実に家の中のどこかにあるはずなので、辛抱強く探し続けることにあまり抵抗感を覚えません。
そして、ついに残りの2個を(計5個)見つけ出します。
晴れておめでとう!・・・です。
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この宝探しゲームは、親が「家のどこかに宝物を隠した」と言わなければ、子どもがゲームに参加することはありませんでした。
また、最初の宝物を探し当てるまでは良かったのですが、子どもの頭には「宝物は1個だけ」という思い込みがあったため、1個見つけるともうそれ以上は探すことをしませんでした。
でも、親が「実は3個ある」と告げると、再び探し始めました。
でも、3個を見つけるとそれ以上探そうとはしませんでした。
もっと隠されているかもしれない・・・と発想することをしなかったからです。
同じことがその後「5個隠したよ」という形で繰り返されました。
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人生では「そこに確実に○○がある」ということを教えてくれる人はいません。
本当はすぐ手の届くところに、自分の欲しいものがあるかもしれないのに・・・隠れていて目に見えていないだけで、ちょっと行動すればすぐに気づけることなのに・・・。
人は誰からも教えてもらえないと、そうしたことに気づけないままやり過ごしていることが多々あるのかもしれません。
見つからないかもしれない何かを探すのはとても勇気と根性が必要です。
リスクが高いからです。
逆に言うと、「そこに必ずある!」と信じるに足る何かがあれば、人は本気になって集中して行動を取ることができます。
だからこそ、自分で自分を信じることがとても大切です。
日々勉強、日々成長の姿勢で何かを学び取り、それを信じて邁進していく・・・そうすれば欲しいものは案外と簡単に手に入る・・・という発想でプライベートも仕事も有意義にしていきたいものですね。