私がよく行く映画館のビルにラーメン屋さんが入っているのですが、そのお店はスタンプカードを導入していて、ラーメン1杯でスタンプ一つが押されます。
スタンプが3つ貯まると「トッピング一つ無料」、さらに2つ貯まると「ギョーザ一皿無料」、そこからさらに5つ貯まると「ラーメン一杯無料」というサービス内容になっています。
スタンプがいくつか貯まると何かを無料でつけてもらえる・・・というサービスは、客をリピートさせる手段として有効だと思います。
私も、つい釣られて映画を観に行くとそのラーメン屋さんに足を運んでしまいます。
カフェやコンビニなどでも、コーヒーのスタンプカードがいっぱいになったらコーヒーを1杯無料で飲める・・・といったサービスを導入しているところがあります。
そういうカードを財布に入れておくと、スタンプが満杯に近づくにつれ、ついコーヒーを飲みに行く頻度が上がってしまうものです。
興味深いのは、「ゴールに向かって前進している気にさせられると、そうでないときと比べてはるかに意識してそのお店で商品を購入する」・・・という傾向が人にはあることです。
そのため、上記の例で言えば、スタンプカードを真っ新(すべて空白)の状態で配布するのではなく、最初から1個、もしくは2個のスタンプを押してある状態で配布すると、よりお客さまの来店や射幸心を煽りやすくなります。
「ゴールに向かって前進中であるかのように」思わせることがコツで、その状態でスタンプカードを用意するほうが売上は伸ばせる・・・ということです。
人ってそういうモノだと思います。
人は目標が近くなってくるほど、目に見えて行動の頻度やスピードを加速させていきます。達成に向けて「急ごう」とするわけです。
一種の「慣性の法則」が働くのだと思いますが、ゼロの状態にしておくのではなく、そこから「行動中の状態」に変えてあげると、人は放っておいても動いてくれるもの・・・だと思います。