
「小人閑居して不善を為す」という言葉があります。
中国古典『四書五経(ししょごきょう)-大学』に出てくる言葉ですが、意味はこうです。
人徳や教養のない人(=小人)は
人目のつかないところにいたり暇を持て余すと(=閑居)
悪事を働きやすい(不善を為す)
この言葉の本質は「自己を律することの大切さ」にあります。
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サラリーマンで株をやっている人(=株の売買で儲けようとしている人)の中には、日常の仕事中であっても株価が気になって仕事が手につかなくなる人がいます。
デスクの下でそっとスマホを除いて株価を確認したり、トイレに駆け込んで株価とにらめっこをしたり・・・と。
小人閑居して不善を為す・・・ようなものです。
そんなことをしていてはいけない、と頭ではわかっているけど、ついつい魔が差してそうした行動に出てしまう・・・。
そうなる背景には、「他人に見られない/見ようと思えば見られる」環境の存在があります。
逆に言えば、そうした環境が無ければ株価を見ようにも見られないわけです。
たとえば、会議などで他人の目線が自分に向けられているとか、プレゼンで何かを発表しているときや、電波が届かないところにいればスマホを見る余裕は微塵もありません。
株価が上がったり下がったりして一喜一憂することはそもそもナンセンスです。
所詮は「評価上の利益・損失」に過ぎません。
毎日株価を見るのは自由ですが、それはあくまでも「勤務外時間」に行なうべきです。
「株価の変動を気にしなくなる/株価を見ないようにする」ためには、
1.自律心を鍛える
2.株価を見られない環境に身を置く
3.株の売買をやめる
ことが主な解決策です。
もっと会議や他者との打ち合わせの時間を増やす・・・誰かと一緒に行動する時間を設ける・・・などです。
意を決して仕事中はスマホの電源を切ったり、手の届かないところにしまっておく、というのも手です。
一番の外的要因は閑居(暇)にあります。
だからこそ、その暇を作らないようにすることが大切です(まあ、人によってはむりやりに暇を作っているわけですが)。
株価の変動にのめりこみ過ぎないよう気をつけたいものです。
それは投機に走る人に有りがちな行動パターンですが、あまりにのめりこみ過ぎると貴重な人生の質を下げてしまう恐れがあります。
投機(株の売買で利益を得ることが目的)を卒業して、真の投資(株を余裕したまま配当金をもらうことを目的とする)ほうに移行していくとさらに良いと思います。
























