一般論・平均論で老後の必要資金額を考えるのはかなり危険だと思います。
なぜなら、それらはあくまで一般論であり、平均論であって、自分の家計とは異なる可能性が高いからです。
老後の資金計画を考えた場合は、やはり自分の家計に即して計算し、プランを練ることが大切です。
一番重要なのは予め自分の家計の「収入-支出の額を算出してみること」です。
これがなければ何も始まりません。
老後破産を迎えやすい人の特徴には、
1.そもそも何も考えていない
2.ちょっと考えるけど自分の家計に基づく計算をしないで「一般論」を鵜呑みにして自分に当てはめて安心してしまう
・・・ということがあると思います。
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一般的によく言われる「老後破産」とは「平均余命(男性80歳/女性87歳)を迎える前に貯金・収入ともにお金の残高がマイナスになる状態」です。
60代で何も手を打たないで放っておいたがために、70代、80代で生活費が不足してしまう・・・といったことがないようにしておかないと悲惨なことになります。
いわゆる「老後破産予備軍」状態です。
怖いのは、サラリーマンが定年退職時には退職金も入ってきて計3000万円くらいの貯金があるから大丈夫だろう・・・と安心しきっているケースです。
リタイア時点(65歳前後)で3000万円の貯金があっても、その後の貯金残高が減るペースが早い家庭は案外と多いと思われます。
そこで特に気をつけておくべきことは、毎月々にかかるわけではないけども、1年に1度とか、数年に1度かかってくるような「家計の特別な支出金」です。
貯金が想像以上に目減りしていく家庭は、この特別な支出金が多いのだと思います。
例としては、固定資産税、自動車税、旅行費用、車検代、家の修繕費、車の買い替え費用、家電の買い替え費用、突発的治療費、冠婚葬祭費・・・などです。
通常ではあまり気にしていないけど、ある日突然に請求書がきたり、あるいは事が起きて急にまとまったお金が飛んでいく・・・というわけです。
そうした諸々のお金を考慮して予め準備しておく算段をする・・・という発想を持てるかどうかは大事なポイントだと思います。