不動産投資では、自己資金を100%使わなくても銀行からお金を借りて(=ローンを組んで)行なうことが正当に認められています。
極端な話、自己資金0円で満額銀行融資が得られるのなら、それはすごくラッキー!な話です。
なぜなら、1円も自分のお金を出さずに「不動産」という財産を将来得られるのですから・・・(ずっと滞りなくローンを支払い続けることができればですが・・・)。
そうした融資を「フルローン」と呼んだりしますが、フルローンが降りるからと言って安易な気持ちで不動産を購入するのも、実はちょっと考えモノ・・・です。
大事なのは、フルローンが降りるかどうかではなく、その物件が黒字のキャッシュを生んでくれるかどうか・・・です。
いくらフルローンが組めても、毎月の収支が大幅赤字では意味がありません。
キャッシュフローがちゃんと生じるような計算(シミュレーション)ができていなければ、その物件を購入することは失敗につながります。
黒字のキャッシュを生まないローン(借金)を喜んでいると、近い将来に痛い目に遭います。
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不動産投資を業者任せで受け身的な姿勢でいる人は、
1.紹介介された物件資料を見て
2.買うか買わないかを判断する
・・・という流れです。
ところが、自分のライフプランを前提に投資を考えている人は、
1.購入条件を予め決めておき、
2.物件の所在地、立地、構造、築年数などのバランスを見ながら、自分で購入価格を決める
・・・という流れを取っています。
自分の想定した(決めた)価格帯に合致しなければ、ムリをせずに購入を見逃します。
なぜなら、購入しなくても何ら「損」をすることはないからです。
フルローンではなく黒字のキャッシュを求め、物件ではなく機会(チャンス)を求めているわけです。
商品をフルローンというおまけ目的で買うか買わないか?を判断するのか・・・、それともおまけには目もくれず(あればラッキー!くらいの感覚で)自分の欲しい商品があるのかないのか?で探すのか・・・という違いがあると思います。
もちろん、どんなスタンスで投資を行なうのかはその人の自由ですから、どちらも正解です。
ただ、どちらがベターな考え方か?・・・というと、私は後者のほうだと思っています。
要は自分の求めるもの・・・価値観・哲学次第です。
大切なのは、「不動産投資を行なう目的」を自分自身でキチンと認識して、その実現のために不動産投資を行なう・・・ということを見つめ直すことだと思います。
それを忘れてただ単にお金だけを追いかけると、うまくいかなかったときに後悔しますし、場合によっては右往左往するばかりで何も得るものがなかったりします。
私が投資テクニックよりも投資マインドをいつも重要視しているのは、こうした考えをいつも持っているからです。