かつて戦後の時代など、「モノがない時代」というのは「(モノが)あるだけで」幸せでした。
当時は選択する余地もなく、ただ「ある」だけで人々は幸せだったわけです。
徐々に時代は豊かになり、人には選択する余地が増えていきました。
「豊かになる」とは「選択肢が増えること」です。
選択肢が増えることで、人は「誤った判断を回避できる」ようになります。
選択肢が一つしかないと、それを選ぶしか手がありませんが、選択肢が複数あると比較検討することができます。
今ではインターネットという文明の進化によって世界中から瞬時に欲しいものを自由に選んで買えるようになりました。
つまり、ビジネスに国境がなくなった・・・わけです。
モノがない時代は、「これでもまあいいか/仕方ないな」と選択の余地がなく妥協させられていたのが、今では「これがいい/これでなきゃヤダ」と主張がはっきり明確になっています。
他社商品との差別化が明確になっていないような中途半端なビジネスだと存続するのが難しくなってきています。
人々は欲しいモノはたとえ大枚を払ってでも手に入れたい・・・と思い、一方で必要のないモノはたとえタダでも要らない・・・という意思表示をすることができるようになりました。
また、仮に入手後に要らなくなったなら、ネットオークションやリサイクルショップ等で売却することもできます。
そんな時代だからこそ、自分の選択眼を鍛え、自分にとって価値あるものと価値ないモノとを見分けることが必要です。
そして、価値ないモノにはお金を使わず、その分は「投資」にまわすくらいの発想が大事だと思います。
お金は「稼いだら使う」という昔の時代から、徐々に変化しつつあります。
すぐに使わなくても困らなくなってきているからです。
稼いだ後「使う」にまわすまで、人は「待ち」の姿勢をとれることに気づき始めています。
そこで大事になるのが「待っている間のお金の置き方/指向性」です。
私はそれを「増やす」に向かわせることが大事だと考えています。
「稼ぐ → 貯める → 増やす」の発想です。
「稼いだら、増やしてから使う」という概念を持つことは、これからの時代ではどんどん重要になっていくと思います。