最近、高齢者による自動車事故に社会的な関心が高まってきています。
今までも多少はあったであろう「高齢者ドライバーの運転操作ミス」がやたらクローズアップされ、高齢者は運転を止めるべき/運転免許証を返納すべき・・・といった風潮が目立ってきました。
恐らく、近い将来、何らかの法整備が敷かれることは間違いないと思います。
一理あり、それはやむを得ないことだと思います。
では、そうした高齢者ドライバーは今後どうするのか?
これに対する答えはいろいろ考えられるとは思いますが、一つの方向性として言えるのは「車を持たない/運転をしない生活に切り替える高齢者が増加する」ということであり、それが「そもそも車を必要としない生活基盤を持とうとする高齢者が増えていく」・・・ということにつながるのではないか?と思います。
そして、その結果何が起こるか?と言うと、駅近など公共交通機関へのアクセスがしやすい住居の人気が高まる・・・かもしれない、ということです。
地方自治体など行政もコンパクトシティを推進しており、今後は「自家用車での生活を前提としない不動産物件」への人気が徐々に高まっていくかもしれない、ということです。
あるいは、地方の「電鉄・バス」路線のインフラ整備が急ピッチで進み、日本中どこにいても数分で電車・バスに乗車できる環境が敷かれる・・・という手もありますが、残念ながらこれは現実的ではありません。
費用がかかりすぎるため、ただでさえ人口減が謳われている地方においては、運営母体の採算が合わない(=赤字経営になる)ことは火を見るより明らかだからです。
したがって、外部環境が自分(高齢ドライバー)に合わせて変化してくれることに淡い妄想を抱くよりも、自分が外部環境に合わせて変化していくことを前提に考えるほうが当たりだと思います。
巡り巡って、地方であっても都心部であっても、今後はますます「駅近の不動産物件」に需要が集まり、人気が集中していく傾向が強まるというのが一つの可能性です。
「新築か中古か?」には、あまりこだわらないけれど、病院へ行くにもスーパーに行くにも旅行へ行くにも便利で暮らしやすい不動産物件・・・コンパクトシティにおける生活至便の物件やあるいは物件の設備にこだわる入居者が増えていくような気がします。
地方で言えば、県庁所在地の大きな駅に徒歩5分程度で行ける単身者向けのマンションは不動産投資家にとって狙い目になっていくかもしれないですね。