最近の若者は「高級モノ離れ」が進んでいる・・・と言われています。
昔のバブル期とは違って、お金を高級品に換えて贅沢な自分に酔いしれる・・・ということがあまりないのだと思います。
フェラーリのような高級車も、モンブランのペンも、ロレックスの腕時計も、まあ、実際の生活の中では贅沢品と呼ばれるものであり、決して日常必需品ではありません。
生きていくうえで、あるいは仕事をするうえで、どうしても必要かと言われればそうではありません。
でも、世間には相変わらずそうした高級品を欲しがる人も多くいます。
「Entrepreneur Revolution(起業家革命)」の著者ダニエル・プリーストリーはこう言います。
人がものを買うのはそれが必要だからでも、買うべきだからでもない。それを「欲しい」からだ
「必要」というのは自分の感情が入り込む余地がなく、そういう意味では選択肢としては退屈なものと言えるかもしれません。
一方、「欲しい」というのはワクワクとした感情が入り込んで起こりうるもので、そこには自分自身の関与が必ずあります。
どんなに頭のいい人であっても感情には抗えないものです。
人は感情でモノを買い、理屈でそれを正当化したがる・・・とも言われます。
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こうした「人がものを買うときの原理原則」を考えると、営業職に就くサラリーマンが営業活動のなかで「あなたにはこれが必要です」とか、「これは御社にとってマストアイテムです」などと言って売り込むのはナンセンスなことだとわかります。
場合によってはむしろ大きなリスクとなり得ます。
よく商品の性能を数字を使って長々と説明する営業マンがいますが、お客さまにはそんなことは重要ではありません。
大事なのはその商品を買うことによって、
・自分(お客さま)の生活がどう変わるか
・周りの人からどう見られるか
・どんな欲求が満たされるのか
・・・などといったことにあります。
こういったことをテキストやビジュアル、動画などを使って適切に伝える/プレゼンテーションをすることが大事です。
人は感情で動く動物であり、必要だからよりというよりも欲しいからで買う・・・という原則の部分を十分に理解して営業活動を行なうことが大事だと思います。