資格のことを「足の裏に付いたご飯粒」と揶揄する言い方があります。 つまりは、「とっても食えない」という意味です。
新年になって「よーし、今年こそ◯◯の資格をとるぞ!」と目標を掲げる人もいらっしゃると思います。
それ自体は決して悪いことではないのですが、「資格を取る」ことがイコール「将来安泰だ/食いっぱぐれないぞ」・・・などと思うと、ちょっとうまくないかもしれません。
その資格次第では多いなるカン違いです。
資格取得は手段であって目的にすべきことではありません。
何の目的でその資格を取るのか(≒どんなメリットを想定しているのか)?という問いかけに即答できる人は、資格を他の目標達成の手段として、あるいはステップの一つとしてとらえている人に多く、こういう人は心配ない人です。
でも、即答できない人は資格を取ることがゴールになっていて、資格取得の目的が自分自身でもわかっていない人に多く、こういう人はちょっと危ういです。
資格を持っているだけで経済的に安定した収入を得られると思ったら大間違いで、それは完全に幻想というか「お気の毒状態」です。
たとえば、何かの資格を取得しただけで経済的自由を得た・・・という人を私は見たことも聞いたこともありません。私もいくつか資格をとりましたが、その後更新して継続しているのは「自動車普通免許」くらいです。
勉強して身に付けた知識はその後に役立ちましたが、資格そのものが役に立ったわけではないですね。
私の転職経験は1回ですが、当時履歴書に記載した資格が採用内定に役立ったとも思っていません。
その後、面接官として人事採用に携わってきた経験からしても、資格というのはやはり「足の裏に付いたご飯つぶ」と同じかもしれない・・・と思います。
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資格をとれば何とかなる・・・良いことが起きる・・・と幻想を抱く人は、もしかすると資格依存症候群の入り口に立っているかもしれません。
たとえ、超難関資格(試験)と言われる司法試験、公認会計士試験、医師免許にしても、それらはその業界でビジネスを始めるための営業許可証・入場切符みたいなものです。
そうした士業(師業)の資格で大切なのは、その世界に入場した後にお客さまがついてお金の出と入の帳尻が合う「経営」を軌道に乗せられるかどうか?・・・ですね。
「資格=収入とはならない」ことをよくよく理解したうえで、何か別の目標・目的があってそのために資格が必要だから今年の目標の一つに設定する・・・という発想が大事だと思います。
今年の目標に資格取得を掲げている人に水を差してしまったら申し訳ないですが、 資格という肩書に依存しないでその勉強する過程で身につけた知識や技術や各種成果のほうをむしろ大切にするのが良いと思います。