2024年9月の第2週の金曜日で13日・・・というと、何となくニューヨークの金融恐慌が始まったときのことを思い出します。
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元祖「バブル」と言って思い出されるのは、17世紀のオランダ黄金時代の「チューリップバブル」です。
オスマン帝国から持ちこまれた植物チューリップの球根価格がオランダ国内で短期間に高騰し、珍しい色・模様の球根は当時の職人の年収の数倍にまでなったと言われています。
たった球根1個の値段が今の日本円で数千万円にもなったそうで、さらには一部の希少種にいたっては1億円を突破するほどになった・・・とか。
狂気の沙汰と言えそうですが、まさに当時の人たちは「それが当たり前」という感覚で酔いしれていたのだと思います。
好人気の球根は一日に10回以上も取引されることがあり、文字どおり一夜で多額の財産を築く者も誕生したとか。
しかしながら、こうした熱狂は長くは続かず、文献によると結局のところ「わずか6週間」で終焉を迎えたそうです。
突如世間に舞い降りたペスト騒動などもあり、チューリップバブルはあっという間に崩壊し、球根の価格は元の値段(日本円で数十円程度)に戻った・・・と。
そうした相場急落によって多くの人々が破産しただけではなく、オランダという国の経済にも大打撃を与えたと容易に推察できます。
「たかが球根1個に数千万円だなんてバカげてる」・・・と後になって講釈を垂れるのは簡単です。
現代社会の私たちなら冷静にそう考えられると思いますが、これを「株式」に換えて考えたとき、今年の年初からの株価の急騰・・・日経平均の約34年ぶりの新高値更新・・・新型NISA制度の発足・・・周囲の人が株で儲かった/財を成したという話・・・を考えると、内心穏やかではいられないかもしれません。
チューリップバブルの頃も同じで、自分の右側にも左側にも球根で財を成した人が溢れかえった状況下で冷静でいられるかどうかは疑問です。
自分だけ何もせず冷静でいられる保証はありません。
うかうかしていられない・・・今ならまだ間に合うかも?と考え、浮き足立つのが人間というものだと思います。
「バブルは繰り返される」という言葉があるように、実際、過去の歴史の中で大なり小なりの「バブル相場」が形成されてきました。
1980年代後半の日本のバブル相場が記憶には強いと思われますが、それ以降にも小さなバブル相場はいくつもあったわけです。
実態経済とはかけ離れたバブル相場は本当に怖いと思います。
決して手を出すべきではないし、周りの成功者に目を奪われて誘惑されることがないように姿勢を正すことが大切です。
チューリップバブルは6週間で終焉を迎えた・・・ということを改めて思い起こし、自分の見識を高め、しっかりとした哲学と判断力を身につけることが大事だと思います。