大学生が卒業して社会に出たとき、ほとんどの人の財布の中身はほぼ横並び状態で、大きな差はまだついていません。
差がついているとしたら、それは学生時代に行なったアルバイトの量(時間)によるものですが、それを加味しても、まあ、そんなに大きな開きはまだついていないと思います。
それが、就職して、年を追うごとに、徐々に徐々に差が開いていきます。
40数年も経ち、そろそろ定年退職の日が見えてきた・・・という頃には、かなりの開きになっています。
ある人は資産を数億円規模で持っているかもしれませんし、その一方で老後は生活保護を受けることが予想されそうな人もいるかもしれません。
40数年の間に、同じスタート位置にいた若者たちは大きく別世界を生きることになっています。
そして、定年退職をした後、そこからも人生はまだまだ続きます。
しかも、今ではそこから35年以上も(→100歳)続くことが予想されています。
そうなると、ますます貧富の差/所得格差が開いていく場合もあります。
いずれにしても、いったん労働市場からリタイアをすると、もはや再度労働市場から富を得ることは期待できなくなり、みんな、年金と自己資金の運用だけで35年以上もの間を生きることになります。
ここで大事なのは「みんな、年金と自己資金の運用だけで」という部分です。
視点を変えれば、65歳を過ぎてリタイアをした人たちは、みんな「自己資金の運用をしなければいけない」わけです。
言い換えれば、誰もが「一人の投資家」にならざるを得ないわけです。
だからこそ、すべての国民は「投資」について若いうちから学ぶ必要があり、しかも、65歳になってからでは失敗が許されないことを知っておくことが大事です。
早い年齢のうちから学び、学習し、失敗経験も積み、自分なりのやり方をマスターしておくことが大切です。
65歳以上まで生きることを想定していて、かつ、年金以外の収入がなければ暮らしていけなくなる・・・という「読み/悟り」をしている人は、全員、今が何歳であっても「投資」の勉強を始める意識を持つのが良いと思います。