かつて東証1部上場企業に勤めていたときは毎日いろんなところから電話やメールがあってビジネスの相談や依頼を受けましたし、実際にいろんな方々とお会いする機会に恵まれました。
そうすると、人の価値観がさまざまだということがよくわかり、固定概念に縛られていてはいけないということが身をもって理解できたわけですが、やはりサラリーマン感覚の人もいればビジネスマン感覚の人も世間にはたくさんいらっしゃって、あえて言えばビジネスマン感覚の人のほうが圧倒的に成功されていると思いました。
ビジネスマン感覚の人は経営者感覚を持ち合わせていて、お金を払うことに敏感で払うからにはそれなりのリターンを追求します。
そして、その使い方が投資なのか費用(コスト)なのかを瞬時に見極める力をもっている人が多いように思えます。
ただし、成功者かどうかを決めるのは他人である私ではなく、あくまでもご本人が決められることです。
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どんなビジネスでもお金がかかります。
そのお金を「投資」とみるか「費用」とみるかによって人の言動は異なってきます。
たとえば、企業活動におけるコンサルティングというのは最適解が必要とされるビジネスで、少なくとも「適解」を求められるものです。
そんなときに、「コンサルフィーを値切ろう」とする人がいます(会社があります)。
そういう人・会社はフィーを「費用」だととらえているのだと思います。
費用だから安いほうが良い・・・という発想になります。
でも、コンサルフィーを「投資」だと考えている人・会社は値切ろうとはしません。
なぜなら「投資」と考えているので、支払った金額以上のリターンを得ようという発想をもともと持っているからです。
ヘタに値切っても「品質」が劣化するだけ・・・と人間の行動心理をよくわかっている人は、人が動いて商品となること=サービス業に関しては料金を値切ろうということはみっともないことだと考えます。
だから最初からそういう交渉事は行いません。
いかにリスクを減らせるか・・・ということに焦点を当てます。
当たり前かもしれませんが、そこで料金を値切られて安い料金になった人(コンサルタント) とそうでない人がいるとき、どちらがより懸命に親身になってコンサルティングというサービスを提供してくれるか?と言えば、当然後者のほうです。
つまり、コンサルフィーを費用と考える人・会社はその段階でもう損をしている(経済的損失を見えないところで被っている)と言えます。
人の知恵や情報などと、工場で作られた工業製品とでは、ビジネス上での扱い方は全然違うものです。
何でも安ければいいというわけではない、ということです。
人の手によるサービスビジネスを値切ってはいけないですね。