京セラの創業者で、倒産した日本航空(JAL)を立て直したことで知られる名経営者の稲盛和夫さんには数々のエピソードがありますが、たとばこんなのもあるそうです。
社用車が稲盛さんを迎えに来たときの話です。
ちょうど奥さんが外出するのに駅まで行こうとしていたタイミングに重なったとか。
そこで稲盛さんが「駅に行くなら通り道なので乗れば?!」と奥さんに言ったそうです。
すると奥さんは、「あなた、何を言っているの! 私的な用事で出かけるのに社用車に乗るわけにはいきません」とピシャリ!
そのとき稲盛さんは「ワシはまだまだだな・・・」と思ったそうです。
公私混同をしない! というだけの当たり前の話ですが、それをキチンと実践できるとは稲盛さんの奥さんはとても立派です。
そうした発想・態度をとれる人は今では少ないような気がします。
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人々がある価値観を共有し、それを是として広めていくとそれは一つの文化となり得ます。
世の中全体・・・とまではいかなくても、少なくとも社内文化の一つとして「絶対に公私混同しない」というのを広めていけると、その会社は評判を上げると思います。
各リーダーは「これくらいは・・・」と安易に妥協せず、自分に厳しく振るまう姿勢が大切だと思います。