陸上の走者には大きく2通りあります。
一つは競技場の中のトラックを円を描くように走るトラック・ランナーで、もう一つは競技場から離れて一般道を走るマラソン・ランナーです。
人生はよくマラソンにたとえられますが、トラック競走にたとえられることはありません。
それは、やはり人生というのは同じところをグルグル回るものではなく、絶えず変化に富む未知の世界を歩むものだからだと思います。
トラックの中だけで走っていると、周りを走る人も見慣れてきますし、自分がそもそも速く走っているのかそれとも周回遅れで遅く走っているのかがわからなくなってきます。
道は常に平坦で、知らずそうした環境に慣れてしまって「それが当たり前だ」と錯覚します。
ところが、一歩競技場の外に出ると道は上下の振幅があり場合によっては急な坂道もあります。
沿道にいる周りの人の顔ぶれは瞬間的に変化していきます。
また、どこかで折り返し地点を過ぎるかもしれません。
人生はいつもそうした変化を楽しむ姿勢が必要です。
10代はまだトラックランナーです。
20代からそろそろとマラソンランナーになっていきます。
自分のサラリーマン人生をマラソンランナーとして駆け抜く覚悟を持つことが大切だと思います。