将棋や囲碁というのは2人で対局して行いますが、両者ともにスタート時点では(ハンデを除けば)対等です。
ところが、マージャンというのは2人ではなく4人で行うゲームであり、またスタート時点でもう既に差がついているゲームです。
そういう意味では、人生は将棋や囲碁よりもマージャンのほうに似ていると思います。
マージャンというゲームでは、自分を含めた4人に牌(パイ)が配られてそこからゲームがスタートします。
1.5キロの中距離走で言えば、スタート位置がゴール(他の3人より早くロンをすること)から1.5キロ手前にある人と、最初から1.2キロしかない人、0.8キロしかない人・・・みたいに、配牌の段階でゴールへの距離の差がついてしまっている感じです。
・・・なので、どうしても配牌が良くない(=簡単にあがれそうにない)ときは愚痴を言いたくなって配牌に文句を言う人が出てきます。
でも、当然ですが文句を言っても何も変わりません。
そんなのはみんなお互い様ですから自分一人だけがいつもいつも不運で惨めなわけではありませんね。
だから、配牌に文句を言うのはナンセンスです。
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これは人生や会社経営においてもよく見受けられることです。
人は生まれながらにして、さまざまな生活環境に置かれています。
ウチはビンボーだから・・・
親が公務員(サラリーマン)だから・・・
海外生活をしたことがないから・・・
公立学校出身だから・・・
と言って、自分の置かれている境遇に責を押し付けても意味のないことです。
結局、「私は悪くない、悪いのは私の出自だ・・・」と言っているようなもので、こんなことを言っていたら、前に進めるものも進めなくなってしまいます。
マージャンで言うなら、配牌がよくないのは承知のうえで、それをどう組み立てて3人に勝つかを考えて頭脳を使っていくことが大事です。
人生も同じですし、会社経営も同じです。
うちの経営が伸びないのは、政治が悪い・・・環境が悪い・・・と言っていても何も良くはなりません。
外部環境のせいにしている段階ですでに経営者として失格です。
まあ、あえて言うならこう考えれば良いと思います。
自分の配牌が良くないのは、それは「自分にはそれをひっくり返してもなお余りあるだけの才能があり、神様がそれくらいのハンデをつけないと他の人(会社)とバランスが取れないからだと教えてくれている証拠だ・・・」と。
そんなメッセージをもらっているんだ、と思えば、配牌の悪さも一種の名誉なことに思えてくるでしょうね。