低所得者層は、どういうわけか現状に疑問を持つことが少なくなり、「こうすべき」とか「こうしてはいけない」・・・といった固定観念に縛られがちとなり、自由な発想ができなくなる傾向にある…と言われます。
たとえば、言われたことしかできないとか、標準化された仕事はできるけど創意工夫して改善することが苦手だ、ということです。
ある意味では思い込みが激しく多様性を認めない意識が強くなり、柔軟性がなくなっていくのだと思います。その結果、環境変化に適応できずにいるため、やがて収入が下がっていくのかもしれません。
・・・・・・・・・・・・・
ある調査によると、低所得者層の多くは数学や物理などの理系科目が苦手だというデータがあるそうです(もちろん全員ということではありません)。
それはつまり、論理的思考が苦手であることを意味していると思います。
だから感情やその場の思いつきで判断しがちとなり、自分の行動が近未来においてどういう結果を招くのか・・・ということが想像できないのかもしれません。
一般的に、理系科目は論理的思考の基礎となる・・・と言われていますし、実際そのとおりだと思います。だから、学校教育で「理科系の勉強」はそれなりに重要な意味あいを持っていると思います。
一方で、文系の授業ももちろん重要です。文系の授業は、自分で考える習慣を身につけることに役立ちます。
人の心理を探り、人間の機微を知ることに精通できるようになります。
現在の学校教育の多くでは、教師が知識のみを伝えて、児童・生徒はそれを受け取るだけの一方通行の教育になりがちです。
受験勉強という意味ではそれも致し方ないのかもしれませんが、人間教育という意味では物足りなく思います。
「自分の頭で考える」「自分の意見・主張を持つ」「自分の考えを発表し、他者との違いを認め合う」という教育が大事だと思います。
国語にいたっては、たとえば小説の問題でも「こういうふうに捉えなさい」と感じ方まで強制されたりします。
テストでは最初から用意された問いと答えが存在していることばかりですから、そうした環境に慣れすぎると自ら問いを発する、つまり課題を発見する機会にも乏しくなります。
話が逸れましたが、お金の面に重きを置いて言うならば、子どもの頃から算数が好きだという人は将来的に経済面で安泰になる可能性が高くなるのかもしれませんね。