
コロナ禍において政府はいろんな名目でお金を世にバラマキました。
ところがお金には貯蔵力があるため、政府や日銀がどんなにお金のバラマキを行なっても、どこかで誰かがお金を貯め込んでしまい、想定していたお金の使い道とは異なる方向にお金が行っていることも十分あり得ます。
本来世の中に流通するハズだったお金が部分的にせき止められ、流れが止まっているわけですが、この状態をマルクスは「貨幣退蔵現象」と呼びました。
今はそれによってかえってカネ余りを引き起こし、行き場を失ったお金が株高・不動産高に向けて流れている・・・ということもゼロではないと思います。
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オーストラリアのヴェルグルという町ではかつてこうした政策がとられたそうです。
当時、第一次世界大戦と大恐慌の影響からデフレ不況に陥っていたその町では、独自の地域通貨を作ることにしました。
この通貨には一つ大きな特徴があって、それは1か月ごとにその価値が100分の1ずつ減っていく・・・というものです。
そういう決まりがあると、その通貨を使わないで家で貯め込む人はほとんどいなくなります。
そんなことをすると価値がどんどん下がっていくからです。
だから、たいていの人はお金を手にした後、お金を使うように意識します。
その結果、その町ではお金の流通が盛んになり、デフレ脱却、失業者の劇的改善現象が起きたそうす。
→ 期限/締め切りが直近の近未来で明確になっていると、人は「損をしたくない」という気持ちが先に立って、そのための行動を起こします。
例えはちょっと違いますが、昔のマンガ家が締め切り日に追われて徹夜で原稿を仕上げる・・・という話はよく聞くことですが、これも似たような原則が絡んでいると思います。
人は、締め切りを作ると、不思議と脳のほうで「締め切りまでにやろう!」と勝手に動きます。
ここから言えることはこうです。
自分が未来にする事を決め、それを期限を設けたうえで手帳に書き込む・・・。
すると、脳が勝手にその期限内に成し遂げようと働いてくれる。
そうした流れを味方につけて実際に成し遂げよう!・・・です。
期限を設けると、時間は未来から流れ始めます。
現在から流れるのではなく、未来から流れる・・・というところが面白い点です。
神様は人間に「死」という「締め切り」を設けました。
命を完全燃焼させるための「スイッチ」であり、命を最大限に輝かせるための「締め切り」でもあります。
人は「締め切り」があるからこそ、その締め切りに向けて懸命に行動します(生きようとします)。
そういう意味では、自分が死ぬであろう日にちを勝手に想定し、その日時まで残された時間がどれくらいあるのかを逆算し、意識すると良いかもしれません。
残された時間が短ければそれだけ一日一日が重要に思えてくるようになり、やりたいこと/やり残したことが見つかります。
そうやって、毎日が充実した日になるような必死の生き方にチェンジしていくと良いですね。