曹洞宗・道元禅師の著した『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』からの抜粋の「修証義(しゅしょうぎ)」にこうあります。
光陰矢よりも迅(すみやか)なり、身命露(つゆ)よりも脆(もろ)し
一般的には「光陰矢よりも疾(はや)し」と言われますが、意味は同じです。
時間が刻々と過ぎゆくさまは矢よりも迅(はや)く、また、人の一生は草に宿る朝露よりもはかない・・・という意味です。
「今」という時間はあっ!という間に流れていきます。うなだれていたり、しょんぼりしているヒマなんてありません。
過去はどうせ変えられないものです。変えられるのは未来だけです。
前向きに生きる姿勢が大切です。
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長い人生の間には、あれかこれかの選択を迫られるときが少なからずあるものです。
そんなときに、決断を曖昧にしてズルズルと引き延ばし・・・先送りにしていたら、せっかくのチャンスも棒に振ることになります。
チャンスを棒に振る人は幸せをつかむことができません。
従来の状態に留まるなら、「留まる!」と決断するだけです。
決断したうえでの=信念を持って「留まる」のであれば、それは積極的な留まり方です。
チャンスをいずれ手にする機会もあると思います。
光陰矢よりも迅(すみやか)なり、身命露よりも脆(もろ)し・・・です。
順境も逆境もあるがままに受け入れて、自分を否定することなく前向きに生きる・・・有限で大切な時間を大切にすることは大切なことだと思います。