太宰春台の『産語』に学ぶリーダーの姿勢

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江戸時代中期の儒学者「太宰春台(だざい しゅんだい)」の著書『産語』にこんな話があります。

あるところで老人が松の苗木を植えていました。

そこへ偶然通りかかった君主が老人に年齢を尋ねます。

老人が「85歳になります」と答えると、君主は笑ってこう言いました。

「その歳だと松の木が立派に大きくなっても自分では何も使えないではないか・・・」と。

85歳のその老人(翁)は言いました。

「それはとても国を治めている人のお言葉とは思えませぬ。

私は自分のためにこの木を育てているのではなく、子孫のために植えて育てているのです」と。

君主はそれを聞いて恥じ入るしかなかった・・・

自分の代では成し得なくても次の世代で成し得てもらいたい・・・あるいはさらに次の世代で・・・といった気持ちが「志(こころざし)」です。

自分だけが恩恵を被りたいと願う気持ちはただの「野心」です。

また「見返りを求めない」・・・これが後から来る者に対して先に生きる者が持つべき一種の美学だと思います。

会社でリーダーが組織運営を行なうのも部下を育てることもかくの如し・・・だと思っています。

経営とは会社を存続させ続けることに通じます。

部下育成とは、部下を教育して成長させてあげることです。

また、教育とは 「試行錯誤を短縮してあげること」です。

成長とは「できなかったことができるようになること」です。

一人ひとりの部下を丁寧に教育して、会社に根づかせながら成長を促していき、そうやって育てた社員たちが自分の代では十分に成し得なかった企業理念の実現・充実を図っていく・・・。

そのときにすでに先人が享受することは何もありませんがそれはそれで構わないわけです。

人の上に立つ人・・・国を治める為政者であれ、企業のトップ(=社長)であれ、部や課の長であれ、みんなそうした気持ちを持つことは大切だと思います。

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