人は、基本的に「困っていなければ自分の行動を変えようとはしない」生き物です。
よく「続かない」ことを嘆く人がいますが、それは「本当は困っていない/本当に困っているというほどではない」から・・・かもしれません。
実際、もしも本当に困っているとしたら、人は自らそれを解決しようと動きます(変化します)。
でも、(本当はそれほど)困っていないとしたら、人は今の自分を変える必要がない・・・と易きに流れて「現状維持」を選んでしまうのが通常です。
今のままの状態を選択してしまって変化できないというわけです。
勉強しない/学ばない・・・というのも、背景にあるのは「実はそれほど困っていないから」・・・と言えそうです。
本人がそうだから、結局周りがどんなに苦言を呈しても「学ばない/本気で学ぼうとしない」わけです。
困っていない人にどんなに「学んだほうがいいよ」と言っても、素直に耳を傾けてもらえません。
これが本当に困った状態になっていると、こちらが何も言わなくてもその人は学ぶようになり、行動を変えようとします。
当たり前の話なのですが、これは実に奥深いことかもしれません。
リーダーは、自分の部下が思ったように仕事をしないとき、このことを思い出して「部下は困っていないから動こうとしない/働こうとしない」と理解すると良いと思います。
まあ、例外はいくらでもいるもので、困っているのに困ったまま何もしない人も世の中にはいます。
そういう部下は研修教育を通して意識を変えさせるか、あるいは仕事に適性がないと判断して辞してもらうか・・・などの対処が必要です。
リーダーはいずれにしても「なぜ動こうとしないのか?どうすれば動いてくれるのか?」と検討してみることが大前提となります。
原則としては「人は困っていなければ動かない人が多い」と認識し、そのうえで「どうすれば人を(部下を)適切に動かせるか?」を考え、実践し、マネジメントを展開していくことがリーダーには必要だと思います。