
「積小為大」という言葉があります(二宮尊徳翁の教え)。
→ 「大事をなさんとを欲せば、小なることを怠らず勤むべし。小積もりて大となればなり」
→ 何事も順序というものがあって、小さなことを積み重ねていくことでやがて大きなことにすることもある。
気持ちばかり逸(はや)って、いきなり最初から大きなことを為そうとは考えないほうが良い・・・といった訓戒です。
急がば回れ・・・であり、コツコツとまじめに努力する・・・ということだと思います。
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人間にはプライドとかメンツという面倒くさいモノがあって、そんなちっぽけなモノを守るために意地を張りもっと大きいモノを失ってしまう人がいます。
これは会社の中で何からの権限を手にした人が陥りやすいところです。
最初のうちは、そうやって自分の意志であれこれと手に入れられることや他人が自分の言うがままに動くことが楽しいわけですが、実はそうしているうちに大事なモノを失っていく・・・ということに気づかなかったりするわけです。
意地汚くなればなるほど、その人の評価はダダ下がりで、周りの人は裏で呆れています。
公私混同するなんてもっての外です。
その結果、組織として、ビジネスとして本当に守らなければいけないモノが疎かになり、組織の体をなさなくなっていきます。
リーダーの器ではなかった・・・と言えばそれまでなのですが、そうした人がたくさんいる組織はいずれ崩壊します。
権限・権力を持つ人ほど謙虚になり、稲穂を垂らし、積小為大の精神を忘れないようにすることが大事だと思います。