家計でも、会社経営でも、国の財政問題でも同じですが、収支の改善・やりくりを考えたときに一番重要となるのは「固定収入と固定費用のバランス調節」です。
つまり、黙っていても自然と入ってくる収入をしっかり見極め、そのうえで黙っていても自然と出ていく支出をしっかりと見直すことが大事です。
固定収入と固定費用に対して「変動収入と変動費用」がありますが、こちらをいじるのは所詮目先的、短期的な処方箋に過ぎません。
根本的解決には「固定収入と固定費用」のバランスをプラスに保つことのほうが大事です。
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企業は景気が悪くなるとすぐに派遣社員をカット(派遣切り)をしたり、正規雇用者を減らしてパートに替える・・・という手法をとりがちです。
経営が成り立ってこその「雇用」ですから、そうした手法は決して間違っているとは思いません。
それらは、売上高の減少に応じて変動費の部分を調整し、将来的に発生する固定費を削減していることに通じます。
少し厳しく言えば、過去において「現時点で負担が重くなり過ぎている固定費について何も手を打ってこなかった」ために起きている現象です。
これをうまくかじ取りして、バランスを調節できる経営者は優秀です。
なぜなら先見性があるからです。
先見力が足りない経営者は常に行き当たりばったりで、経営が後手後手に回ってしまいます。
家計においても、行き当たりばったりでは相当に危険です。
固定費の削減に目をつけて家計改善に着手できる人は、良いビジネスマンになり、良い経営者になれるかもしれませんね。