「みち」という漢字には「道」と「路」があります。
両方合わせて「道路」ですが、それぞれの意味はこうです。
道・・・どこまでも続いて終わりがないみち
路・・・行き止まりがあるみち
・・・・・・・・
日本人は「道」が好きなのかもしれません。
古くから、茶道、華道、書道、武道などといったさまざまな「道」があり、日本人はそうした道を大切にしてきました。
求道者のごとく精進し精神性を伴って体系化することで「道を極めることができるといった考え」が古来よりあったようです。
でも、それができる人はまずいません。
なぜなら「道」は(路とは違って)永遠に続くもので終わりがない/行き止まりがないものだから・・・です。
だから、人はいつも「道を歩み続ける」という概念を持ち、そうした「〇〇道」を邁進していく自分に酔い、一つの生き方として重宝してきたように思います。
私が昔からよく説いていたのも「ビジネスマン道」という道です。
私自身、まだまだ極めていません。
対極的言葉として用いるのが「サラリーマン道」です。
私は「サラリーマン道を捨てて、ビジネスマン道を歩む」ことを推奨しています。
4月は新社会人が飛び立つ時期ですが、従来に言われているようなタダのサラリーマンとして生きていくのではなく、一歩高い位置から世間を俯瞰して視ることができる優れたビジネスマンとして羽ばたいていくことを目指してもらいたいと常々思っています。
一つの道に優れている人は自分自身の欠点を知るようになり、それを補おうと自助努力を行ないます。
常に満足することなく、ついには何事でも自慢することがないような生き方をします。
自分は過去にこんなことをした!と自慢して誇らしげに吹聴するのは、歳をとるほどに「井の中の蛙だった」と気づき恥ずかしくなります。
評価は他人がするものであって、自分が自分にするものではありません。
一つの仕事を成し遂げたらその功績にしがみつくのではなく、別の新たな仕事に取り組むという姿勢が大切です。
それがサラリーマン発想からビジネスマン発想へ脳を切り替えてくれます。
さまざまな分野での「道」がありますが、ぜひ「ビジネスマン道」を大切にし、その道を多くの新社会人に歩んでいってもらいたいと思います。