仮に、サラリーマンが65歳で定年退職をするときに、それまでコツコツと貯めてきたお金が3000万円+退職金2000万円=5000万円あると仮定します。
投資に興味のない人は、この5000万円はタンスにしまっておくか、銀行に預けるくらいですが、それだと利息はほとんどつきませんから、ちょっと欲が湧いて何とか「少しでも増やすことができたらなあ・・・」と思うのが一般的な人の想いだと思います。
でも、多くの人は結局は安全策で銀行に預けておくだけ・・・となるのが現実だと思います。
仮に、その後は年金をもらいながら年金では足りない分を毎月20万円(年間で約250万円)程度を5000万円の中から切り崩して生活をしていくとします。
1年後(66歳) → 残額4750万円
2年後(67歳) → 残額4500万円
3年後(68歳) → 残額4250万円・・・・・・となり、
10年後(75歳)→ 残額2500万円となり、
20年後(85歳)にはついに残額0円となります。
定年退職時に手元にあった5000万円は20年で底をつく・・・ということです。
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一方、勇気を出して、定年退職時に手元にあった5000万円で中古マンションを複数戸購入し、それを賃貸にまわして毎月家賃収入を得ると仮定します。
毎月約20万円強の家賃収入があるとすれば、年間で250万円の家賃収入を得られることになり、そう仮定すれば利回りで5%です。
5000万円投資して利回り5%というのは、決して荒唐無稽な数字ではなく、むしろ低すぎるくらいの利回りとも言えなくもありません。
毎月得られた20万円は、年金だけでは足りない生活費の補填に充てて、月間収支としてはトントンになりますが、別にトントンであれば問題があるわけではありません。
1年後も2年後も3年後も10年後も20年後も毎月トントンの生活ですが、20年経っても購入したマンションはそっくりそのまま資産として手元に保有したままの状態です。
上記の説明は、税金や退去・空室の計算をしていないので、完全にそのとおりになることはありませんが、でも、概略としてとらえるには十分な考え方だと思います。
貯金の取り崩しで自らの財産を食いつぶしながら生きていくパターンと、貯金を貯金のままにしておかないで投資にまわし、そこから得られる派生益で生活を成り立たせることで生きていくパターン・・・。
どちらを選択するかはその人の自由ですが、私は後者を選択し、自ら50歳を自分が働く定年退職の日と決め、そのとおりに実行しました。
今はまだ55歳なので年金をもらうには早くてまだ10年以上の待ち時間があります。
でも、そうした不動産からの家賃収入を得られる「権利収入の仕組み」を46~47歳で構築したので、こうして日々を自由に暮らせています。
貯金の取り崩しは、最初のうちはまだ良いとしても、その残高がどんどん減っていく不安と、最終的にゼロ円になった後の苦しみ、下手をすれば老後破産という結末が待っているとしたら悲惨です。
貯めたお金は「そのまま使う」のではなく、「増やして、増えた分だけ使う」のが適切なお金の使い方だと思います。