ギリシャ問題の発端は何だったのか?

※当サイトは個人ブログです。アフィリエイト、対価の伴う商品紹介等は一切行っておりません。
※当サイトのイメージ画像は https://pixabay.com/ 様に登録されているクリエイター様の制作画像を利用しております。
※当サイトのイメージ画像は、Pixabay様の定める「コンテンツライセンスの概要」を遵守し利用しております。

今騒がれているギリシャ問題は、今年に初めて起きた問題ではなくて、2009年にすでに起きていた問題の延長線上にあります。

事の発端は2009年秋にギリシャの財政赤字が名目GDP(国内総生産)比で見たとき、それまで公表されていた3.7%ではなくて本当は12.5%だと発覚した(バレた)ことに始まっています。

その数字は後に13.6%に修正されるほどヒドイ数字 だったわけです。

何がヒドイかというと、そもそもユーロに加盟するには「財政赤字をGDP比率で3%以内、公的債務残高を同じく60%以内に抑える必要がある」・・・という条件があるのですが、最初からギリシャは数字をごまかしてユーロに加盟していた経緯があった!ということです。

ユーロ加盟にはそうした条件をクリアしていなければいけないので、極端な話その条件を満たしていない日本はユーロに加盟したくてもできません。

本来ならギリシャも加盟できなかったはずなのに、当時の政権がそれを隠してEUをダマして加盟していたわけですからやはりヒドイことだと思います。

政府が最重要な国の財政数字を偽装していたことがもうすでにアウト! だと思うのですが、結局そのことを蒸し返しても始まらない・・・ということで当時そのままユーロ圏に残ることとなり・・・今日に至り・・・問題が再燃し!・・・という流れです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところで、記憶に新しいところでは、2004(平成16)年8月13日から29日まで、ギリシャのアテネで第28回オリンピックが開催されました。

オリンピック開催には何かとお金がかかるもので、アテネオリンピックでは約140億ドル(当時1ドル≒110円なので約1兆5100億円)という多額のお金が動いたそうです。

これは莫大な金額で、これがその後のギリシャ財政の悪化に大きな影響を与えたのかもしれません。

日本も2020年にオリンピックが控えていて、新国立競技場の建設費用の問題など多額の出費が懸念されているところです。

お金をかけるのは良いとしても、それを後世の負の遺産として迷惑をかけることは現役世代の責任として制限してもらわないと困りますね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ギリシャにおける一人当たりの年金受給額は日本円にして約11万円/月のようです。

現役世代の所得に対して(=所得代替率)見た場合に約79.6%に相当するそうです。

つまり、退職して働かなくなっても現役時代の約8割の収入を得られるわけです(逆に計算すると10割=14万円ほどで1か月生活できる!)。

これがきちんと機能するのであれば、とても生活しやすい手厚い保護の仕組みなのですが、キチンと機能しないのであれば財政に多大なる負担を強いる悪制度と化します。

ちなみに、ドイツは55.3%、スウェーデンも55.3%で、アメリカで44.8%、フランスで71.4%だそうです(フランスもけっこう高いですね)。

日本は約48%とされています。

(この割合から見ると、日本人は現役時代の収入の半分を貯金にまわして残り半分のお金で生活できるようにしておかないと年金だけでは生活できないことになります。 )

いずれにしても現役時代の約80%もの年金がもらえるという制度は、今現在のギリシャの経済力から見ると極めて高いわけで、これが財政破綻を呼びこむ大きな要因になっていると言えます。

ぬるま湯に浸かってきた国民にとっては確かに、緊縮!・・・と急に言われても心構えができていないので急転換には抵抗を覚える人も多いと思います。

ただ、井の中の蛙状態から自分たちが置かれている状況を全体観から適切に把握し、未来に向かって自助努力をしていくことが大切だと思います。

また、こうしたことを「他山の石」として学び、今のうちに改善・改良を加えるべきことは手を打っていくことが他国の政治家の責務だと思います。

※当サイトは個人ブログです。アフィリエイト、対価の伴う商品紹介等は一切行っておりません。
※当サイトのイメージ画像は https://pixabay.com/ 様に登録されているクリエイター様の制作画像を利用しております。
※当サイトのイメージ画像は、Pixabay様の定める「コンテンツライセンスの概要」を遵守し利用しております。
澤井豊、連載!
人気不動産投資サイト「楽待(不動産投資新聞)」で連載中!
今すぐこちらをクリックしてご覧ください。




あなたを「経済的自由人」に導く教科書をぜひお読みください!

電子書籍シリーズ11作品は、すべてKindle読み放題対応です!
・お金の教養シリーズ5作
・ビジネス人生論シリーズ2作
・組織マネジメントシリーズ4作

【お金の教養シリーズ】

『30代40代サラリーマンのためのセミリタイア入門』(お金の教養シリーズ5)【まずは本作から!】

『成功する人のお金の貯め方』(お金の教養シリーズ4)

『「稼げる人」になりたい人に贈る本』(お金の教養シリーズ3)

『投資して成功する人、浪費して貧乏になる人』(お金の教養シリーズ2)

『エグゼクティブ・シフト~人生を変えるお金の成功思考』(お金の教養シリーズ1)

【ビジネス人生論シリーズ】

『経済的自由を目指して自分の人生に一歩踏み出そう』(ビジネス人生論シリーズ2)

『年収1,075万円を稼げる人の条件』(ビジネス人生論シリーズ1)

【組織・マネジメントシリーズ】

『あなたが上司になったら最初に読む本』(組織・マネジメントシリーズ4)

『仕事運・金運・財運を上げる「ビジネスマン思考」24のルール』(組織・マネジメントシリーズ3)

『上場企業流!伸ばす経営術』(組織・マネジメントシリーズ2)

『真の企業リーダーとなるための教科書』(組織・マネジメントシリーズ1)

【紙書籍】

『サラリーマンが経済的自由を得るお金の方程式』

『サラリーマンのためのビジネスマン研修・ヒント100』

澤井豊の著作一覧
記事について
転載・寄稿のご依頼について

★ブログご購読はコチラから
follow us in feedly
ホームページ、SNS
http://newofficesawai.com/

Twitter

Facebookページ

関連記事

投稿カレンダー

2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

注目のお勧め記事!

  1. 2022-4-23

    やる気に火がつくセリフ/火を消すセリフ

    社員には「やる気のある」社員と「いる気のある」社員がいるように思えます。 「やる気がある」とい…
  2. 2018-2-18

    お金の使い方の「癖」チェック

    そろそろ冬物の洋服がバーゲンセールを迎える時期です。 こんな時は以前から欲しかったものを買うチ…
  3. 2018-2-4

    ピンチ(問題勃発!)のときはこう考えよう・・・

    問題が起きた時には「今、自分は試されてる」・・・と思うようにすると、人は冷静になれます。 何か…
  4. 2018-10-12

    「稼ぐ」→「増やす(投資)」→「増やす(再投資)」

    多くの人が「当たり前」だと思っていることとズレた道を選択するには勇気が要ります。 常識とされて…
  5. 2018-8-20

    新社会人に必要な「多岐亡羊(たきぼうよう)」とは?

    クイズやレジャー施設にある「迷路」というのは、「入口は一つ、出口も一つ、でもその途中経路は複雑でいく…
  6. 2019-11-23

    自分年金の取り掛かりは少しでも早く行動を!

    2019年7に厚生労働省が発表した平成30年版(2018年版)の「国民生活基礎調査の概況」によると、…
  7. 2025-2-10

    結局は自力で「原資」を稼ぎ、長期視点で「投資」するしかない・・・

    数年前、トマ・ピケティが提唱した『21世紀の資本』が流行りました。 これは次のような不等式で表…
  8. 2021-5-12

    我慢せず「移動すること」を選択する意思

    地震被害・台風被害・水害・風雪被害のニュースをテレビで見聞きすると、被害に遭わた人たちの苦労が忍ばれ…
  9. 2021-10-6

    知識武装の大切さ

    10月11日は本来「スポーツの日」で祝日ですが、今年は7月23日(オリンピック開会式の日)に移動した…
  10. 2021-3-14

    経営改善/家計改善のセオリー

    コロナ禍によって多くの会社や家庭が経済的に苦しくなった・・・と言われています。 …

澤井豊の著作一覧

ページ上部へ戻る