今年は新型NISAが始まったことで、株式投資を始めた人が増えたと思います。
新型NISAでは儲けた(増えた)お金に課税しないというルールになっています。
最近の20%課税に慣れていた人には朗報で、あり得ないようなルールにも思えますが、実は今から30年ほど前までは非課税が当たり前というルールでした。
日本における株式投資の税率の歴史を紐解くと、1989年3月までは非課税でした(バブル期)。
つまり、株式を売却して得た利益については所得税がかかっていなかったわけです。
それが1989年4月以降は課税(分離課税で他の所得とは分離して計算される)対象となり、ルールとしては「申告分離課税を選べば譲渡益に対して26%の税率が適用され、確定申告が必要」であり、「源泉分離課税を選べば売却代金の1.05%が源泉徴収され、確定申告は不要」ということになりました。
やがて、2003年~2013年までは一部において10%の軽減税率が適用されたものの、2014年からはそれは廃止となりました。
その後、所得税及び復興特別所得税15.315%+住民税5%=20.315%となっています。
このようにルールはときの為政者によっていかようにも変更されます。
そうしたことを頭の隅に置いたうえで株式相場に参入していくことは大事ですし、投資にはルールの変更がつきものだという認識を持っておくことも大切です。
まあ、そうは言っても、儲けたお金に税金がかからない・・・というのはそれなりに魅力的です。
金融機関によってはそうしたことを謳い文句の一つに掲げて参加者を募っているところもあると思います。
ただし、言えるのは「あくまでも投資は自己責任」という大原則であり、また、その大原則を忘れないとということが重要です。
「ときの為政者によってルールは変わる」ということも忘れてはいけないですね。
私は新型であろうと旧型であろうとNISAには興味がないので参加していませんし、これからも参加しないハズです(年齢的にあまり意味がないことだと思っているので)。
若い世代の人には朗報だと思いますが、自分なりに長期目線で目標と戦略をしっかり考えたうえで取り組むことが大事だと思います。