1990年のバブル崩壊まで、そもそも金融業界に「バブル」という言い回しは存在していませんでした。
株価・不動産価格が急落・続落・暴落をしてはじめて「あ~今までは実体から隔離したバブルの状態だったんだなあ・・・」と評価され、名づけられたわけです。
バブル期、私は証券会社に勤務して営業マンとして働いていましたから、世間の多くの人よりはるかに身近でバブルの盛衰を見てきました。
異常と言えば異常だったかもしれませんが、当時は「それが当たり前」とされた社会だったので誰も異常とは見抜けなかったわけです。
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多くの人はこんな気持ちに傾いていきました。
周りの人がやっているから自分も早くやらなくっちゃ!
→ 自分が置いていかれることの焦り
やらないと損だ!
→ 本当はやらなくても損はしませんが、ヘンな機会損失感があって欲に駆られる
こんなに儲かるなんてオレは天才だな~
→ 天才でも何でもなく環境が良かっただけ
会社で真面目に働くなんてアホくさいな~
→ 人間真面目でコツコツが大切です
投機熱(=バブル状態)が高いときにはだいたいこうした特徴があると思います。
人類は「歴史は繰り返す/繰り返される」という性質を孕んでいます。
かつて存在していなかった「仮想通貨」なるものが世の中を席巻して、今再び多くの人が上記のような気持ちに傾いて生きているような気がします。
「正しい知識を身につけ、投機ではなく投資を心がけることが大事だ」「バブルの熱気に当てられてはいけない」・・・ということを、私は当時のバブル崩壊から学びました。
自分がどこまでリスクを取れるのか?を常に頭の隅に置いておくことも大切です。
バブル・バブル崩壊を知らない人たちに同じ過ちを繰り返してもらいたくはないですし、まあ、そうは言ってもバブルかどうかは「後からわかる」もの・・・ですから誰にも正確には見抜けないものですね。