ラーメン屋のスタンプカードに、「1杯食べたら1個のスタンプを押してくれて、10個たまったら1杯無料!」・・・といった類のものがあります。
カフェでコーヒーを飲んだ時に発行される同じようなスタンプカードもあります。
このとき、
A;空欄が1から10まであるカード
B;最初の2個は予めスタンプが押されていて、3~12が空欄になっているカード
があるとき、「一杯無料の権利」を獲得するのに必要な残りのスタンプの数は10個で同じですが、人の行動心理としてはBのほうがより早くスタンプをいっぱいにして無料権利を得る傾向がある・・・と言われています。
物事は「0→1」の段階が一番しんどいもので、「1」に到達してしまえば、その後の「1→2」は「0→1」よりは比較的容易ですが、それよりも「2→3」や「3→4」のほうがもっと容易に進めていくことができます。
経験からくる心理的安心感と将来のゴール達成の期待感があるため、行動の質が上がっていくからだと思います。
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不動産投資でも、まず1戸の収益物件を購入し「 0」ではなくて「1」の段階になることが大切で、さらに言うと「2戸」や「3戸」の状態になることがもっと大事で、そうなればシメタものでそこから加速していきます。
いくら本やネットやセミナーで勉強して「理屈」をわかっていても、実際にお金を出して物件を購入し、本当に家賃という名の収入が入ってくるまでは本当のことがわかりません。
ひとたび自分の銀行通帳に家賃が振り込まれてくるのを実感すれば、不動産投資の面白さを確実に味わうことができます。
ちょっとした興奮があるでしょうし、指向が未来に向かって「もう1戸増やしたい」とか、「もっと効率良く物件を手に入れられないか」・・・などと思い始めるものです。
どんな規模に持っていくかはその人の考え方や手持ち資金やそのときの収入にも関係すると思いますが、何よりも「実体験」によって興味の度合いは大きく変化することは間違いないと思います。
安い中古ワンルームマンションを現金で購入し、それを貸し出して毎月3万円の実収入があるなら、そのたった1戸だけでも年間36万円の年収となり、5年経つと180万円を生み出していることになります。
10年経つと360万円ですから、初期の投資費用を回収できているかもしれません。
もちろん保有し続ければさらにお金を生んでくれますし、場合によっては売却する手もあります。
たった1戸の収益物件を持つだけで、これだけのことを味わうことができます。
そうした物件が2戸・・・3戸・・・5戸・・・10戸・・・と増えていくと、本当に人生観が変わると思います。