日本の景気が良いか良くないかは、各種統計データを見れば分かることなのですが、どうも最近はこうした統計データは捏造されたり、改ざんされたりしているように思えて、いまいち信用できないものがあります。
そこで大事になるのは「庶民の肌感覚」です。
家計における給与収入が増えてきたな・・・と感じられれば「景気が良い」でしょうし、そうでなければ「景気は良くない(悪い)」だと思います。
そして、巷間言われているのは後者のほうなので、どうも政府発表の言い分とは食い違っているようにも思えます。
ただ、肌感覚で言えるのは「物価は徐々に上がってきている(ような気がする)」ということです。
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2018年の国民生活基礎調査によると、「生活が苦しい」と回答した人が全体の
57.7%だったそうです。
過半数以上の人が「生活が苦しい」と答えたわけです。
二極化現象が起きていて、相対的に所得の低い人たちが増えているということかもしれません。
そうした一方で、今月初めには「2018年の税収(国税)がバブル期超えの60.4兆円!」というニュースが出ました。
一応、論調としては「雇用環境が改善し→好景気になり→税収も増した」・・・ということだと思いますが、いかにも「選挙前のプロパガンダ(宣伝)」という気がしてなりません。
重い税金で苦しんでる人は多いと思います。
実際は不景気なのに、そこで税収過去最高とはいかに? ただの重税だろう!・・・という思いをしている人は多いような気がします。
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景気は良いとは思えないのに物価は上がって(=インフレ傾向)、しかも税金も上がって生活は苦しくなっている・・・というのは、スタグフレーションと呼ばれる経済の姿です。
「スタグフレーション」状態になると、日本のような累進課税の税制度下では「税収増」となるのがセオリーです。
今や日本は「不況下での物価上昇=スタグフレーションに陥ろうとしている(陥っている)」と言えるのかもしれません。
好況・不況は「肌感覚」なので何となくですが、物価変動は「事実」として確認できます。
スーパーでの買い物を例にして考えると、実質的な商品価格は数年前よりも確実に高くなっています。
つまり、気づかないうちに物価上昇(=インフレ)は起きていた・・・ということです(まあ、気づいていましたが・・・)。
各人、各家計で、資産防衛への訴求がこれからは大事になります。
これからの日本は、スタグフレーションに対抗するために、「不景気の中でお金を稼がなければいけない/実物資産にお金を換えていかなければけない」・・・という考え方が浸透していき、どこかで爆発的に広がるかもしれません。
そうすると、突然の株高となり、ちょっとしたミニバブル現象が起きる可能性もあります。
遅れて、不動産高・・・です。
対外的には円の価値が下落するので「円安」です。
円安になると輸出産業が潤うので、そうした関連の会社では給料・ボーナスが上がるかもしれません。
不況下の物価高、および重税感の拡大、為替の通貨安・・・という予備知識を頭に入れたうえで、本当にそうなのかどうかを見極めつつ、時代の変化に対応して生きていくことが大事だと思います。