日本は、昔の戦時中や戦後の時期に国をあげて「貯金しなさい」ということを国民に訴求し続けてきました。
一種の洗脳のような価値観の押し付けだったかもしれませんが、当時においてはそれが一つの「常識観念」であり、そのおかげで集められたお金がかなり効果的に利用され、日本経済が復興しました。
戦後の復興が早かった原因の一つには、こうした国民に「貯金」を求めたことが功を奏したこともあったと思います。
ところが、時代は移り変わって今の時代、貯金をいくらしたところで利息は微々たるもので無いに等しいくらいです。
政府も「貯金から投資へ」を訴えてかなりの時間が経ちます。
昔のような国民性であれば、すぐに政府の言うとおりの行動をとるハズなのですが、昔の良き経験(貯金をして高利息、高利回りで元本が返ってきた)がかえって邪魔をして、なかなか「貯金から投資への発想」ができないでいる人が多いように思えます。
貯金は安心/貯金こそ将来を助けてくれる・・・という戦後の洗脳が残ったままなのかもしれません。
今のような成熟した経済社会/低迷する経済社会の中では、貯金をしても意味がありません。
特に高齢者になればなるほど、いくらお金を貯め込んでいるか?よりもこれから先、いくらお金を使っていくか?のほうが大事です。
これまで我慢してきたことがたくさんあるハズですから、ここらでその我慢を解放してもっと自分のためにお金を使うように心がけたほうがベターだと思います。
人生を楽しむためにもっとお金を使う(使い切る)発想を持つほうが良いと思います。
そうすればお金が循環するので景気も良くなるかもしれません。
お金は「使うためにある」ものです。
棺桶までお金を持っていくことはできないし、そうしても意味のないことなので、自分が生きている間に楽しく使うことを考えることが大事だと思います。