経済政策の方向性の選択肢とシミュレーションを

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ソ連(現在のロシア)では、1991年1月22日の午後9時過ぎに突然「50ルーブル紙幣と100ルーブル紙幣は明日から無効になります」というニュースが放送されたそうです。

日本で言うなら「5千円札と1万円札は明日から使えなくなります」・・・と何の前触れもなく突然に報道されたようなものです。

その後ソ連では国民が政府を信用しなくなった・・・と言われています。

・・・・・・・・・・

国家の通貨の信用がなくなると、人は手元にあるお金をどうにかして早く他の国の通貨など別のモノに替えようとします。

お金で持っていても役に立たないからです。

ここで「別のモノ」という対象になるのは必ずしも他国通貨とは限りません。

実際、当時のソ連では米ドルの使用は禁止されていたので、タバコのマールボロが通貨の代わりになった・・・とか。

例えば、タクシーに乗るときはタバコのマールボーロを手にして掲げると止まってくれる・・・

レストランで食事をするときは2カートン・・・・

など、徐々にその交換相場ができていったそうです。

そのため人々は常にマールボーロを袋に入れて持ち歩いていた・・・という話さえあります。

・・・・・・・・・・

日本の「円」はソ連のルーブルのように不換紙幣ではないのでいきなり紙切れになる心配はないと思いますが、それでも通貨の切り上げ=デノミといった経済政策の恐れは常に付きまとっています。

特に国の財政が真っ赤っかの大赤字続きで世の中の傾向がインフレ傾向にあるときはそうしたことが都度俎上に上ってくるものです。

世の経済学者などが、よく「国は借金の棒引きが難しくても通貨切り上げで借金の概念を減らすことができる」・・・といったことを言います。

実際、優秀な官僚諸氏が幾多もある選択肢の一つとして考えないハズはない・・・と思います。

多くの人は自国の通貨(お金)が紙切れになることなど想像もしていません。

でも、だからこそ、一部の賢人たちはそのリスクを頭の隅っこに置いて経済活動を行なっています。

お金が価値を失ったら社会はどういうことになるのか?

良い・悪いは別として人々の感情や行動はどう変化するのか?

自分なりにシミュレーションして考えてみる姿勢は大切です。

天災は忘れたころにやってくる・・・であり、いつ世の中のパラダイムが転換するかは誰にもわかりません。

まあ、今の日本ではまだそうしたデノミ等の政策転換が起きることは考えなくて良いと思いますが、それでも、いろんな選択肢と方向性については自分の頭の中で考える訓練をしておくことがやはり大切だと思います。

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