自己投資とは言いますが、自己投機とは言いません。
大切なのは「投資の概念」を持つことであって、「投機の概念」を持つことではないと思います。
仮に「投機の概念」を持ってもそれを「投資の概念」に優先させるのはうまくないと思います。
自分に何らかの投資活動を行なっている人は「投資」の自覚があり、たいていの場合は「学び」「訓練」「成長」「挑戦」といったことに前向きで真剣に取り組もうとします。
その結果、人生に拡がりを持たせられます。
自発的に様々な課題や問題を発掘し、それを解決するための方策を考え実行していくからです。
そうした投資活動を繰り返す人と、まったくそうしたことを行なわない人とでは1年後・・・3年後・・・10年後の社会的立場や築き上げた資産の規模やそれまでに見聞きしてきた人生経験の差がかなり大きな差になっていると思われます。
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投機は対象物を転売することで転売益(利潤)を得ようとすることです。
投資は対象物を手放さず、そこから派生した果実(利潤)を得ようとすることです。
投資と投機の違いはいくつもありますが、その一つは「地味か派手か?!」という観点でも分けられます。
投資は地味なもので、投機は派手なものです。
だから、不動産投資は地味に見えますし、不動産投機は派手に見えます。
なぜなら、不動産投資は最初から得られるもの(=家賃収入)がほぼ決まっていて、その金額は投資した金額に比べれば微々たるものです。
だから地味に見えてしまいます。
一方で不動産投機は最初から得られるもの(=売買差益)は決まっておらず、物件価格が値上がりして大きく儲けることができるかもしれないし、逆に大きく値下がりして大損してしまう恐れもあります。
だからやはり派手に見えます。
本来、投資でも投機でもいかに投下した金額と回収する金額が大きくぶれないようにリスク調整をするか・・・が大切なことです。
不動産投資は的を絞ってその的から大きく外れないようにリスク管理をすることが大事ですが、不動産投機ではいかに大きく上振れを狙って儲けを増やすかだけが着目されるようになりました。
両者を行なう者の視点は最初から異なっているわけです。
不動産投資家は「自分の想定する結果」を重視しますが、不動産投機家はギャンブル的に一か八かの要素を心の中に抱いています。
不動産投資家はリスクが怖いのではなく、リスクをコントロールできない/リスクがわからないことを恐れます。
不動産投機家は値上がりするという上振れリスクは歓迎しますが、下振れするリスクを非常に恐れます。
そうした違いなどについて、原理原則として理解しておくと良いと思います。