お店で「この商品は良いですよ」と店員に言われるより、「○○さんが、この商品を良いと言っていました」と知らされるほうが購買意欲が増します(○○さんは知っている人だとより効果的です)。
人は、販売者側の言うことを「事実」としてではなく「意見(=売りたいための営業トーク)」として受け取りますが、第三者の声であれば素直に「事実」として受け取ることができるからです。
→ところが、実際にはこの逆のパターンで販売者の言い分を事実として受け止め、他のお客さまの声を意見として受け止めがちです。
人は本来、主観的な声よりも客観的な声のほうを信用するものです。
お店側の人(=営業マン)ではなく、別のお客さま(=第三者)が「この商品は良い」と言ってくれたほうが商品は売れる・・・・・・ということは、少し変な言い方ですが、そのお客さまこそ最高の営業マンです。
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実は、ここに重要なヒントが隠されています。
実際にお客さまに営業マンになってもらうことはできませんが、そのお客さまの声を営業に役立てることは可能です。
むしろ、そうすることが営業では必要だと言えます。
だから、第三者にまずはモニターとして実際に試してもらい、「何が良かったか」「どういう点が便利だったか」「他とはどんな点が違うか」などをよく聞いて、さらにそれらの事実の部分を強化し、自分の営業トークに採り入れていけば強みが増します。
人は社会の中で一人で生きているのではありません。
大勢の人がそれぞれ目に見えるつながりと目に見えないつながりをもって生きています。
自分がこういうことをしたら相手がどんな反応をするか?・・・ということを少しは気に留めて生きていく姿勢も大切です。
自分のことだけを考えるのではなく、他人のことも考えて、それを自分に役立たせる・・・そんな発想も大事です。
ビジネスや経営では「人間を知る」という観点で広く眺めることも有効になりますね。