若い頃に職場で体験する苦労や一人前になる間の期間のことを「下積み」と呼んだりします。
上に先輩社員/職人/親方がいて、その下で技術を身に付けるためにもがき苦しむ状態のことを言います。
「下積み」と「不遇」とは意味合いが若干異なります。
よく、不遇の時代を過ごした・・・などと言ったりしますが、「不遇」という表現ができるのはその前後に「幸運」の時代があることが前提です。
不遇になる人というのは、それなりにその前後に良い思いをしているわけです。
「不遇」とは何らかのピークを体験した人が下に落ちた時の状態をいうわけで、そもそもずっと落ちた段階にいるのは不遇ではなく「下積み」です。
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言えるのは、下積み時代から抜け出すには本人の努力と技術力の向上が決め手ですが、この時にふて腐れて努力を放棄したような人は一生下積み生活から這い上がれない、ということです。
また、そういう努力を怠り、ラクする道ばかりに逃げていた人は、不遇の時代を迎えると途端に人生が弱くなって、その不遇状態から自力では脱出できない・・・ということです。
私も下積み時代や不遇の時代をそれなりに経験してきました。
良くも悪くも、理不尽なことに耐えて、そうした時代を自力で脱出する努力をしてきたおかげで今日があります。
嘆いてもふて腐れても、何も変わりません。
ひたすら「行動すること+考え続けること」・・・が大事です。
人生は「人間万事塞翁が馬」です。
特に若い人の下積み時代は、己の精神力と技術力を高めるためにも有効な期間だと認識することは大切だと思います。