企業業績や家計の消費動向は景気の影響を受ける・・・とよく言われます。
ここで誤解してはいけないのは、本質的に「企業業績や家計の消費動向で景気をつくっている」わけで、景気が片道方向で企業業績や家計をつくって(影響して)いるわけではない、ということです。
両者の関係は「⇒」という一方通行の関係ではなくて、「⇔」という相互方向の関係にあるということです。
どんなに景気がよくても潰れる会社はありますし、どんなに景気が悪くても好業績の会社はあるものです。
仮に「全体」的に好調・順風だとしても、「全員」の企業や個人が潤うわけではない、ということです。
全体を見ることは大切ですが、そのうえで個々という各論を見ることが重要です。
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「顧客数×購入単価で売上が決まる」とよく言われますが、これもよくよく考えてみればちょっとした言葉のトリックがあります。
購入単価というのは、「売上÷総顧客数」で決まる数字ですから、別に最初から決まっている数字ではありません。
つまり「顧客数×購入単価で売上が決まる」のではなく、本来は売上が決まってはじめて購入単価が決まるものです。
(ただし、会社経営において売上を伸ばす手段として売上の中身を「顧客数/単価/リピート数」と分解・検討することは有効です)
そうやってPDCAサイクルをまわしながらより良い発展の方向へビジネスを導くことが大切ですね。
いずれにしても、本質をキチンととらえたうえで表面を取り繕う・・・大局を視たうえで小局を為す・・・ということが重要だと思います。