営業では「商品を売る前に自分を売れ!」と言われたりします。
それくらいに営業マンの人間力はセールスにおいて重要です。
その結果、社内では同じ商品を売っているのに営業成績にバラつきが出て、優秀な営業マンとそうでない営業マンとに分かれてしまいます。
ところが、これが「企業経営・ビジネス」となるとちょっと話が変わります。
社長自らが営業活動をして、商品やサービスを販売することがたまにあります。
そのときに、「社長(経営者)があなただから買うんですよ」・・・と言われて内心喜んでいるような経営者だとアウト!です。
この言葉が意味するのは「社長(経営者)が違う人だったら、私は買うかどうかわからないよ(=多分買わないよ)」ということです。
つまり、社長(経営者)の属人的な力でたまたまそのときにセールスが成立しただけのことで、経営としてはうまくありません。
なぜなら、企業経営は「経営者がいなくても仕組みでビジネスモデルが成り立つ」という状態であることが重要であり、そうでなければ経営が安定しないからです。
ビジネスモデルに社長自身が組み込まれていたら、その会社では経営者の後継が育ちませんし、経営者は休みを取ることもできませんし、企業経営というよりも自営業の域を超えないことになります。
絶えず経営者がいないと経営が回らない・・・という会社は多いと思いますが、これは経営者自身が「自分が必要とされることに快感を覚えて自己満足の世界に浸っているから」・・・という面が少なからずあります。
社員に「やっぱり社長がいないとダメですね」と言われるのが嬉しい社長はこのタイプです。
ビジネスモデルは「仕組みでまわす」・・・自動操縦化することが大事です。
社長は「経営」の仕事をするのが本業です。
社長(経営者)は、あえてセールスの仕事をしなくてもいいように社内体制を構築することが大事だと思います。