会社経営において、優秀な人材の退職ほど痛いことはありません。
デキの悪いお荷物社員が自ら辞めてくれるのは、ある意味では歓迎すべきことなのですが、稼ぎ頭・・・等会社にとって必要な人財の流出はなんとしても避けたいところです。
会社側が退職願を受理する・しないに関わらず、本人がそういう意思表示を会社側にいったん行なった以上は、早かれ遅かれその社員が退職することに間違いはありません。
会社側は優秀な社員を失うことによって直接的に発生しうる売上減少のほかにも、それまでの採用研修教育費や、引継者の育成に関するコストなどの間接的な収益の悪化を懸念せざるを得ません。
特に、中小企業にとっては死活問題になります。
→したがって、優秀な社員ほど辞めたくなくなる仕組み・・・ずっと会社で働きたいと思えるような仕組みを作ることが大事です。
いろいろ仕組み作りはあると思いますが、一つはプレゼント作戦です。
普通に「モノ」をプレゼントするのはあまりうまくありません。
なぜなら、「だったらモノじゃなくて現金でくれよ~」と人は思うからです。
プレゼントするのは「体験」がベターです。
たとえば「海外旅行をプレゼントする」というのも一つの手です。
1.社員旅行として全員で一挙に海外旅行へ出かける
2.該当社員が自分の家族と海外旅行に出かけられるように日にちと料金を会社負担で手配する
・・・などです。
単純に海外旅行をプレゼントするというよりも、現地で「何か」を体験することがプレゼントで、そのための手段として海外旅行がある・・・という設定が良いと思います。
詳細は経営判断によりますが、上記の例で言えば、1のほうが金銭面での負担は少なくなり、効率も良いと言え、また社員間の団結力も生まれます。
2.のほうは社員本人だけでなく、その家族の理解と共感を得られて、永く社員が喜んでくれると思います。
優秀な社員に辞められて、新たに新規採用募集費用などをかけるくらいなら、辞められないようにお金を使うほうが良いと思います。
インセンティブとして報酬をつける、単に給与を上げる・・・賞与を上げる、という手もありますが、普段の生活では経験できない1週間~10日間くらいの休日・・・しかも海外という異文化の場所を提供することには大きな意義があると思います。
社員の見識も広がります。
優秀な人財(社員)は決して離職させないようにする!といった経営哲学を持って、そのための方策を練ることも経営リーダーの重要な務めだと思います。